私は現在、社会保障の公的介護保障制度が不安です。国の借金が膨れ上がる一方でいつ無くなってもおかしくないからです。そのため、民間の介護保険に入ろうと考え無料の保険相談にメールや電話をして、たくさんのFP(ファイナンシャルプランナー)の方々と会いました。初めは何もわからないため「ふんふん」と話を聞いてるだけでしたが
何人かのファイナンシャルプランナーさんと会っているうちに、保険商品の条件や内容などがわかり、色々な質問することで理解することが出来てきました。その中でようやく決めた保険を発表したいと思います。
条件が要介護2以上の保険に決めた訳
私がこれから紹介する保険は全て「要介護2以上の条件で受け取れる民間の介護保険」になります。要介護2の状態とは?
では、なぜ要介護2以上でなければいけないのかというと、
- そもそも要介護2以上の条件で設定している保険会社が多い
- 要介護2で認知症も患った場合、公的介護保険だけでは難しい
と考えられるからです。
要介護2と言っても、え?これで要介護2?と思えるほど軽く見える人から、認知症などの合併疾患があり要介護2の公的介護保険では足りない人までいます。多くは日に日に弱って寝たきりになる人が多く、そうなると要介護は2から3以上に上がりお金はよりかかってきます。
要介護2以上の必要な介護費用は?
要介護2以上ですと、在宅介護ではもろもろ月6万円、年間70~80万円かかり、5年で400~500万円かかります。施設入所になるともっとかかります。貯金が少ししかないと不安な生活になってしまいます。そうなると最低でも民間の介護保険は500万円~受け取れることが条件になります。
ちなみに特別養護老人ホームに入居したいが5年待ちで入れず、介護付き有料老人ホームに入居したいと考えた場合、月々の料金は約25万円ほどになります。
私が選んだおすすめの民間の介護保険
たくさんのFPさん達のお話を聞いて絞り込んだ最終候補の保険が以下の3つになります。
- 東京海上日動あんしん生命 「長生き支援終身」
- 日本コープ共済生活協同組合連合会 「コープ介護保険」
- ソニー生命 「終身介護保障保険」
この3つの民間の介護保険を選んだ理由
3つの保険商品は、どれも満足できる内容でした。私が保険を選ぶポイントとして重視したのはまず「要介護2以上で給付」「手ごろな月額保険料」「加入年齢」「特約の条件」などです。
各商品のメリットは加入される方の年齢や希望条件によって変わってきますので、私の情報を参考に検討していただければ幸いです。私にとっては、3つとも甲乙付け難い商品です。1つずつ商品の特徴をご説明します。
東京海上日動あんしん生命 「長生き支援終身」
東京海上日動あんしん生命 「長生き支援終身」は、20歳~40歳くらいの方におすすめしたい介護保険です。それ以上の年齢になると多少割高になります。
しかし、保障一生涯で解約返戻金が付き、要介護2以上から給付金が受け取れるため、総合的に見ると非常にお得な保険であると言えます。
「長生き支援終身」8つのポイント
- 終身保険のため長期継続が必要ですが、払込満了後は介護保障が一生涯続きます
- 払込期間は満60歳または満65歳のどちらかで選べます
- 要介護2以上の認定で、介護一時金を受け取ることができます(契約内容により200万円~2,000万円まで)
- 特約を付加すると、要介護にならなかった場合、健康祝金として、70歳で25万円、75歳で25万円、80歳で100万円貰えます
- 低解約返戻金のため、払込期間中に解約した場合、70%に抑えた額になります
- 払込満了後の解約返戻金率は約100%になります(30歳から特約なしの場合)
- 3大疾病保険料払込免除特約の付加で、がん・急性心筋梗塞・脳卒中になった場合、保険料が免除されます
- 死亡保障が付いています(介護一時金と同額)
「長生き支援終身」の月額保険料と解約返戻金は?
以下の条件により、年齢別・男女別で比較してみました。
- 介護一時金:500万円
- 保険期間:終身
- 65歳払込満了
- 3大疾病保険料払込免除特則を付加
年齢別 | 月額保険料 | 払込保険料合計 | 満期直後の 解約返戻金 | 満期直後の返戻率 |
30歳 | 男性:9,885円 女性:9,465円 | 男性:4,151,700円 女性:3,975,300円 | 男性:4,148,000円 女性:4,057,500円 | 男性:99.9% 女性:102% |
40歳 | 男性:14,795円 女性:14,085円 | 男性:44,38,500円 女性:4,225,500円 | 男性:4,148,000円 女性:4,057,500円 | 男性:93.4% 女性:96.0% |
50歳 | 男性:26,385円 女性:24,995円 | 男性:4,749,300円 女性:4,499,100円 | 男性:4,148,000円 女性:4,057,500円 | 男性:87.3% 女性:90.1% |
掛け捨てではないので、仮に要介護状態にならず解約したとしても、一定額の解約返戻金を受け取ることができるので、老後の備えに役立てることができます。
また、3大疾病保険料払込免除特約や健康祝金特約の有無は選択できるので、特約を付加せずに保険料を更に安くするなど、ご自身に合ったプラン設計が可能な保険です。
介護一時金と同額の死亡保障は、傷害に限らず病気死亡でも補償され、解約返戻金が死亡保険金額を上回っている場合には、返戻金と同額の保険金が支払われます。 (注:介護一時金と死亡保険金は、重複して払われることはありません)
死亡保障・要介護保障・3大疾病保障が付いてこの保険料であれば、申し分のない民間介護保険だと思います。
日本コープ共済生活協同組合連合会 「コープ介護保険」
コープ介護保険は、ご高齢の方や保険料をなるべく安くしたい、保険内容は最低限充実しているものがいい、といった方におすすめしたい定期タイプの保険です。
コープ介護保険5つのポイント
- 保険料が激安です
- 要介護2以上の認定が90日以上で介護一時金をを受け取りできます (契約により、100・300・500・700万円のいずれか)
- 満40〜満69歳まで加入できます
- 70歳継続時に介護一時金のコース変更が可能です
- 傷害死亡保障100万円に、天災危険保障特約がセットされていて、天災による傷害での死亡も補償されます
コープ介護保険の月額保険料を比較
以下の条件により、年齢別で比較してみました。
・介護一時金500万円、700万円 ・傷害死亡保険金100万円 (天災危険保障特約付き)
年齢別 | 介護一時金 500万円 | 介護一時金 700万円 |
40~44歳 | 150円 | 180円 |
45~49歳 | 270円 | 350円 |
50~54歳 | 480円 | 640円 |
55~59歳 | 930円 | 1,280円 |
60~64歳 | 1,800円 | 2,490円 |
65~69歳 | 3,030円 | 4,220円 |
さらに70歳継続時に介護一時金の金額変更が可能です。
年齢別 | 介護一時金 100万円 | 介護一時金 300万円 | 介護一時金 500万円 | 介護一時金 700万円 |
70~74歳 | 1,330円 | 3,850円 | 6,380円 | 8,900円 |
75~79歳 | 2,710円 | 8,010円 | 13,310円 | 18,600円 |
これだけ安いのに要介護2以上の認定で、しっかり一時金が貰えます。50歳、60歳から民間介護保険を考えた場合、どうしても保険料が高かったりして躊躇してしまいますが、この保険料だと無理なく加入できます。
5年ごとに保険料の更新がありますが、それでも他と比べると破格の保険料といえるでしょう。
コープ介護保険のデメリット
しかし、気になる点もいくつかあります。その一つは、79歳で保険期間が終了すること。統計などによると、認知症の有病率は年齢とともに高くなり、70~74歳までは4.1%、75~79歳で13.6%、80~84歳では21.8%にも増えます。
ですから、認知症になった時には保険期間が終わり、補償が何もない、ということも考えられるのです。そして、死亡保障はどのコースでも100万円付いているのですが、補償されるのは傷害による死亡に限られていますので、病死の場合は補償されません。
掛け捨てなので解約返戻金がなく、保険期間が終わると手元に全く残らない、というのも不安材料の一つです。
60歳以降で手厚い民間介護保険をご希望であればこちらがおすすめです。
参考 両親におすすめの民間介護保険!60歳、70歳、80歳でも加入できる
ソニー生命 「終身介護保障保険」
ソニー生命「終身介護保障保険」は、死亡・介護保障や一時金、介護年金などフルに受け取りたい方におすすめの民間介護保険になります。なお、終身介護保障保険には、死亡保障無し低解約返戻金型の保険料が割安プランもあります。
「終身介護保障保険」7つのポイント
- 5年ごと利差配当付になります
- 終身保険のため長期継続が必要ですが、介護保障が一生涯続きます
- 払込期間は満65歳まで
- 要介護2以上の認定で介護一時金が120万円受け取れます
- さらに介護年金が毎年60万円受け取れます
- 死亡保障が600万円あります
- 解約返戻金は解約時の死亡給付金が上限になります
「終身介護保障保険」の月額保険料は?
以下の条件により、年齢別・男女別で比較してみました。
・介護年金:60万円 ・保険期間:終身 ・65歳払込満了 ・死亡給付金倍率10倍プラン
年齢別 | 男性 | 女性 |
40歳 | 19,680円 | 19,560円 |
45歳 | 25,500円 | 25,260円 |
50歳 | 35,100円 | 34,680円 |
55歳 | 53,820円 | 53,520円 |
保険料が多少割高ですが、要介護状態になった場合、介護一時金120万円と介護年金が毎年60万円受取れるため、在宅介護時のリフォーム代金や有料老人ホームの入居費用にあてることができ、以降もゆとりを持った生活が望めます。
貯蓄も兼ね備えたバランスの取れた民間介護保険です。
最終的に私が決めた民間介護保険はこちらです!
今回様々なファイナンシャルプランナーさん達にプランを作成してもらい十分すぎるほど勉強になりました。皆さん商品知識が豊富ですのでわからないことは何でも聞きました。
そして、今回3つの保険に絞って1週間以上考えた結果、
決め手は、「介護保障」と「がん・急性心筋梗塞・脳卒中の3大疾病」、「死亡保障」の厚い保障内容と、介護一時金が500万円受け取れることです。
介護が始まると、在宅介護、施設介護問わず、大きなお金が必要になるため、一気に500万円受け取れるのは非常に助かると思います。そして返戻金がほぼ100%になること。返戻金って普通は結構少なくなって戻ってきますが、「長生き支援終身」は掛け金とほぼ同じになって戻ってきますので、損もしません。
「長生き支援終身」は、貯蓄を兼ねたソニー生命「終身介護保障保険」と保険料が安くて加入しやすい「コープ介護保険」の中間にあたる、良いとこどり保険だと思います。ソニー生命「終身介護保障保険」も「コープ介護保険」も、とても魅力的な保険商品のため、ご自身の年齢や目的に合った民間介護保険を見つけてください。
公的介護保険や年金への不安
以上、私がFPさん達と会って決めた民間の介護保険でした。
民間の介護保険は必要か不必要かは個々の価値観の問題ですので、必ずしも必要ではないかもしれません。しかし、私が60歳を迎える頃には公的介護保険があるのか不安ですし、年金も出るのかわかりません。
自分の身は自分で守らなければいけない時代になってきていることは確かですので、快適な老後生活を望むのであれば民間の介護保険は必要であると私は思います。