介護の職場で嫌がらせやいじめを受けた時の11の対策と5つの原因

いじめ・嫌がらせの対処法

介護職の退職理由でいつも上位にあがるのは「人間関係の悪さ」です。 多少気の合わない人、苦手な人がいるのは、どこの職場でも当たり前のことですが、苦手が高じて特定の人を嫌った挙句、いじめや嫌がらせになると、相手が心を病んだり退職に追い込まれたりと、事態は深刻です。

特に介護業界で多いといわれる「いじめ」や「嫌がらせ」はなぜ起こるのでしょうか? その原因や特徴から対処法を探ってみたいと思います。

介護業界の職場いじめはあるのか?

「人間関係に問題がある」が多数

介護業界にも「いじめ」や「嫌がらせ」はあるのでしょうか?結論から言うとあります。

厚生労働省の調べでは、辞めたくなる理由は、「法人・事業所への不満」「職場の人間関係」が上位にきています。介護関係の退職理由や介護の職場でどのようなブラックな現実があったかを調べると必ず数件はいじめについて書かれています。

介護士が前職を辞めた理由出典:厚生労働省のデータを元に作成

「いじめ」「嫌がらせ」が多い5つの理由

介護業界では人間関係が悪く、「いじめ」や「嫌がらせ」が多いですが、なぜ多いのか調べてみました。

【理由1】女性が多い職場

介護職は男性よりも圧倒的に女性の職員が多い職場で、その年齢層も下は10代から上は60代と幅広く、価値観や感覚の違いから特に人間関係が難しい環境です。

若い年代では社会経験が少ないことから、先輩や上司への適した対応がわからなかったり、年配の人では自分の家族や子どもに対するような態度で同僚にも文句を言ってしまうなど、いずれも公私の差がきちんとついていないことが原因です。

男性にも同様な人はいますが、より感情的にこじれてしまうのは女性に多い特徴のようです。

【理由2】お局(オバヘル)がいる

どこの職場にも「お局」と呼ばれるような古株の女性職員がいます。 仕事上で頼りになるだけならありがたいのですが、派閥を作ったり、仕事のことに限らず全てにおいて自分の意向に合わせようとして干渉する、など職場や職員を私物化するようなお局もいます。

長く同じ職場に居て影響力を持っていることから、彼女を抜きにして仕事が成り立たない面もあり、他の職員が彼女の機嫌や顔色をうかがう雰囲気が出来上がります。

そのため彼女が反感を持っている人に対しては、他の人も同調して同じ態度になりがちで、それがいじめに発展していきます。

【理由3】人手不足

介護職は慢性的に人手不足なので、毎日の仕事は忙しくハードです。 人手が足りないことから十分な休養が取れないこともしばしばあり、精神的な余裕がなくなると、職員の動作や言動もつい、雑で乱暴になることも。

本人に自覚が無くても周りに対して過剰に厳しい言動をしていることもあり、それが気の弱い人や新人にとって「いじめ」と感じることもありますし、実際に新人職員や後輩をいじめることで多忙な仕事のストレスを発散させている人もいます。

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【理由4】精神的な負担

介護職は感情労働とも言われます。身体介護等で体力はもちろん使いますが、ときには認知症などで感情のコントロールができない方から暴言を受けたり、看取りによって人の死に直面したりと、精神的に大きなストレスも感じる仕事です。

そのストレスを自分で発散して解決できる人や、受け流せる精神的な余裕のある人はいいのですが、人間的に未熟な人では、自分より弱い立場の職員に向けて、嫌がらせをすることで憂さを晴らすこともあります。

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【理由5】コミュニケーション不足

交替制勤務が多い介護職では、職員同士のコミュニケーションが重要です。

申し送りで必要な情報を伝え合うことで、安全でスムーズに仕事ができますし、仕事中に頻繁にコミュニケーションを取ることで、手を貸し合って負担が偏らないようにしたり、譲り合って休日や休憩を取ることで職員同士の関係を円満に保てます。

しかし、話すのが苦手、忙しすぎて余裕が無いなどの理由で、コミュニケーションが不足すると、仕事のことに限らず誤解やトラブルが生じやすくなり、それがいじめや嫌がらせのきっかけになることも。

介護業界でのいじめの種類

精神的なもの

仕事に関して質問をしても「忙しい時に聞かないで」「そんなこともわからないの」などと言われ結局答えてもらえない、休憩時に会話の輪に入ろうとしても無視される、聞こえよがしに「性格が悪い」「仕事ができない」など悪口を言われるなど、精神的にダメージを与えるものが長期間続くことで、大きな精神的ストレスになります。

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身体的なもの

特に新人の職員や男性職員に体力が要る仕事を押し付け、自分は仕事をしない、といった年配女性職員の例もよく聞かれます。

手助けを頼むというレベルではなく、気に入らない職員に自分の分まで仕事をさせて、その分休憩しているので、押し付けられた職員は二人分かそれ以上の仕事を行っていることになります。

こういういじめは精神的にも辛いですが、無理な仕事量による身体的な負担も大きく、腰痛など身体の不調の原因になります。

金銭的なもの

一緒に昼食に行って無理に支払いをさせられることが続いたり、ひどい例では、ロッカーを勝手に開けられて金銭を抜かれる、私物を壊されたり捨てられるなど、犯罪といっていい例もあります。

セクハラ

介護職員への利用者からのセクハラも多くの職場で問題になっています。

相手は高齢者なので無理に振り払ったり力づくで避けると、転倒やケガをさせる心配もあり、職員はその場で強硬な対応がしづらいのですが、それを見越して何度もセクハラをする人もいて、これも立場を利用した嫌がらせといえるでしょう。

人間関係

実生活が充実していたり高価な持ち物や洋服を持っていることなどから、周囲に妬まれていじめの標的になってしまう人もいます。

この場合、待遇や環境など職員全体に日常的な不満が鬱積していることが多く、羨ましいという共通の感情が妬みとなって、集団での無視やいじめになり孤立させられてしまいます。

時には上司や管理者にまで、あること無いことを吹聴されるので、いじめの被害者が問題のある職員のように思われ、立場を失くし退職に追い込まれるケースもあります。

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仕事関係

チームで行う仕事の際に必要な申し送りをわざとしないで相手を困らせたり、仕事をひとりに押し付けて手を貸さない、トラブルがあった時に自分に責任があっても隠し、その人のせいにするなど、業務上の安全や仕事の流れに影響するようないじめもあります。

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プライベート

仕事には関係ない個人のプライベートに関して他の職員や利用者に暴露する、といういじめです。

たとえば、交際経験やこれまでの職歴や学歴、家族に関してなど、事実でもあまり大勢に知られたくないことや、中には人格や人間性を否定するような全くのウソが、本当のことのように言いふらされることも。

こうしたいじめをする人は、相手を自分より下の位置に貶めることで、安心を得るためにやっているので、そのような人こそ人間性に問題があるといえます。

介護職員がいじめに遭う8つの「原因」と「特徴」

真面目

上司や先輩の言うことを守り、真面目に仕事に取組む性格は長所なのですが、真冬に外の窓を拭くようになど理不尽な仕事を言いつけても、黙って従ってしまうような真面目さは、いじめる側にとっては、いじめやすく都合がいいと思われてしまいます。

大人しい

いじめをする側は、自分の不満やストレスをぶつけたいので、跳ね返されるような強い性格の人や、自分の立場が悪くなるような人は対象に選びません。

いじめる側にとって、大人しくて反抗し無さそうな人は、安心して八つ当たりできるので、ターゲットになりやすいです。

我慢強い

我慢強くて周囲の人に相談したり愚痴ったりせず、自分で抱え込んで頑張ってしまうタイプの人は、なんとか自力で状況を解決しようと努力します。

しかし、いじめる人は相手を困らせたり、悩ませ落ち込ませることがストレス発散になっているので、我慢して頑張り続けることは、いじめがよりエスカレートすることにつながってしまいます。

天然

特に年配の職員では、自分のやり方に従う人や理解できる範囲の人しか認めず、違うタイプや理解できない人に対して過剰に反応したり排除しようとする人がいます。

いわゆる「天然」な人はマイペースで人のことをあまり気にしないので、その突飛な言動が排除(いじめ)の対象になることもあります。

口下手・声が小さい

話が聞き取れないほど声が小さいのは、コミュニケーションが欠かせない介護職では、一緒に仕事をする人にとってはやりづらく、イライラの原因になります。

言いたいことをはっきり言えない、口下手で自信なさげな態度も、いじめの標的になりやすいと言えるでしょう。

一人でいることが多い

陰口や嫌味などは客観的に聞いていれば、独りよがりで子どもっぽいものなので、相手の周囲に味方がいる状況では、いじめる側が批判される怖れがあります。

いじめを行う人は自分の保身には気を使うので、一人でいる相手に対して、いじめや嫌がらせをすることが多いのです。

仕事や行動が遅い

いじめる側はどんなことでも嫌味の根拠にして、相手を追い詰めますが、仕事や行動が遅いのは、それだけ相手に嫌味を言う材料を与えてしまうことになります。

実際は八つ当たりをしていても、相手の仕事振りについての指導、ということにして、自分が安全で正しい立場にいながら、いじめることができるからです。

空気が読めない

いじめをする人はじつは弱く、ストレスに対する耐性も強くありません。 そのため、自分に都合のいい反応や行動をしてくれない人=空気が読めない人、に対して感じるわずかなイライラにも耐えることができません。

そのため、マイペースであまり気が利かないタイプの人は、気に障りいじめの対象になってしまうのです。

いじめや嫌がらせ11の対処方法

いじめや嫌がらせを受けていると感じた時に必要な対処方法は、まず原因がどこにあるかを考え、できる対応策を探り、それがだめなら何か行動を起こす、ということになるでしょう。ここではその対処方法を順にみていきましょう。

【対処法1】自分に原因があるのか考えてみる

介護職員は穏やかな人が多い、というイメージですが、実際は忙しくハードな仕事なので気が強い人が多く、口調が乱暴な人もいるので、そういう対応に慣れていない人では、いじめられていると感じてしまうこともあります。

また、知らないうちに自分の言動が誤解されて、相手の反感を買っていたり感情がこじれている場合もあるので、念のため心当たりをふりかえってみましょう。

【対処法2】メモを書いてみる

いじめが、いつから、どのように起こったのかや、どんなときに嫌味と感じるのか、メモに書いて整理してみます。

自分で客観的に見ることで、仕事に関する注意を受けているだけだった、ということなら解決の方法もありますし、またどう考えても理不尽ないじめであれば、自分で非を感じるべきではなく、相応な対応を考える必要があります。

【対処法3】仕事を覚えてミスを減らす

仕事上のことをおもに口うるさく言われるのであれば、仕事を覚えて嫌味を言えない状況を作るという対応策もとれます。

ミスを減らして自分の仕事振りに問題がなくなっても、まだ理不尽な嫌味が続くのであれば、指導ではなく単なる嫌がらせだったと判断もできるので、べつの対策を考えます。

【対処法4】同僚・友人に相談

信頼できる友人や同僚に相談し、客観的な意見を聞きます。 同僚の中に同じ問題で悩んでいる人がいれば、今後協力して行動できますし、ひとりで悩むよりも同じ職場に理解者が居ることは、心理的にも支えになります。

【対処法5】上司に相談

自分だけで対応が難しい場合は、上司に相談しましょう。 同じ被害を受けている人が他にもいれば、いっしょに相談し対応を考えてもらいます。

仕事上で、理不尽な無視やひとりに多くの仕事を押し付けるなどのいじめが続けば、やるべき仕事ができなくなり、利用者のケアの質や安全にもかかわることを伝えて、積極的に対応してもらうようにします。

【対処法6】異動

上司へ相談しても具体的な対処をしてもらえなかったり、状況が変わらない場合、複数の施設や事業所を運営している職場なら、異動を希望して現在の職場環境から離れることもひとつの方法です。

【対処法7】転職

異動や配置換えの見込みが無ければ、転職することも有効な対応策です。 介護職は求人も多く、資格を持っていれば現職と近い条件での転職も可能でしょう。

はっきり言って会社は社員を守ってくれないので、自分の身は自分で守る必要があります。辞めるというのは最終手段になってしまいますが、自分の健康を守るためなら最終手段を思い切って実行する勇気も必要です。

介護転職サイトを利用しよう
人間関係が良く「いじめ」や「嫌がらせ」のない会社を見つけてくれるところが「介護派遣会社」になります。介護派遣会社では、さまざまな法人・事業所の情報や口コミを扱っているため、会社の内部・外部から評判が良く人間関係が良好な法人・事業所のみをピックアップして紹介してくれます。さらに実際に介護をしていた方々が働いているため、理解度も高いです。

【対処法8】病院で診断書を出してもらう

職場での過重な労働が原因でケガをしたり、いじめによるストレスで「うつ」など精神的な疾患になった場合は、診断書を取っておきましょう。

上司に相談して被害を訴える際の証拠になりますし、身体的なものでも精神的なものでも、業務が元でなった疾患やケガは、労災を申請し認められれば、給付を受けることができます。

【対処法9】労働局に相談

上司によるパワハラやいじめなど、職場内部に相談できる人や場が無い場合は、外部の相談機関に相談してみましょう。 労働局または労働基準監督署には「綜合労働相談コーナー」があり、相談員が対応してくれます。

面談の他に電話相談もありますが、どちらに相談する場合も、いじめや嫌がらせの起こった日時や内容などを、時系列で整理しておくとよいでしょう。

【対処法10】警察に相談

ロッカーを荒らされたり、物を盗まれたり捨てられる、暴行されたなど、嫌がらせやいじめを超えて犯罪になっているなら、警察に相談します。

ケガで病院を受診した場合はその写真や診断書、いつ何をされたか日時と内容を記録したメモ、暴言や脅迫があればその録音など、証拠になるものを用意して持参します。

【対処法11】弁護士に相談

いじめの相手に対して慰謝料や損害賠償を請求したい場合は、弁護士をお願いして相手を訴えることになりますが、それなりの費用もかかります。

まず、無料または安価な弁護士相談等で、勝ち目があるかも含めて対策を相談するのが現実的です。

おわりに

いじめられる人は自責型が多く、自分の中に原因を探しがちです。

たしかにいじめに遭いやすいタイプはありますが、それほど非はないのにされている理不尽ないじめがほとんどなので、一通り自分を振り返って出来る努力をしたら、自分を責めすぎないことが大事です。

自分が気持ちよく働ける職場でなければ、良い介護も行えません。 頼る人がいなければ「即辞める」これが一番です。耐えた先にあるものより、新しい未来の自分ために動きましょう。

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