入社したばかりだけどいじめが酷い。。
新人だけどいじめられている。対策方法が知りたい。
上記のように同僚や上司から酷いいじめを受けて悩んでいる新人介護職員はこの記事を読むことで解決できます。
この記事では新人介護職員がいじめを受けたときの対策方法をわかりやすく解説しています。またいじめに遭う人の特徴、いじめの原因についてまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。
介護職での新人いじめ3つの原因
介護職での新人いじめは、余裕のない職場環境が影響しているもの、いじめる先輩職員の人間性とか性格の未熟さ、新人職員の態度がきっかけになってしまう場合など、いずれか、またはそれらが重なり原因となっています。
【原因1】仕事の忙しさ
人手が不足しがちの介護の仕事で、新人の教育や指導は担当の職員にとって、より仕事が増えることでしかありません。
ただでさえ忙しい上に、ひとりなら素早くできる仕事も、教えながらだと時間がかかるので当然負担に感じています。
新人が仕事に慣れるまでは仕方のないことなのですが、忙しさでそう思える余裕がなく、イライラが溜まることがいじめの原因に。
【原因2】妬みやひがみ
良くも悪くも、若い新人職員は目につきます。
上司や男性職員、利用者さんにちやほやされているとか、ファッションが派手、若い可愛い、カッコイイなど、あらゆることが妬みの対象になるのです。
日ごろから仕事の鬱憤が溜まっている職員にとっては、そうしたちょっとしたことがいじめる原因になります。
【原因3】新人の言葉遣いや態度
10代20代で入ってくる新人には、社会経験の少なさから目上の人や先輩・上司に対する態度が身についていないことが多くあります。
介護の仕事で働く職員の年齢は幅広いので、年配の職員の中には若い新人の言葉遣いや態度に、バカにされているとか仕事をなめていると感じて、腹を立てる人もいます。
しかし新人のほうでも、年配の人との付き合いに慣れていないので、相手が何に腹を立てているか気づかず、かえって状況を悪化させ、それがいじめに発展することもあります。
いじめを受けやすいタイプは?
仕事が遅い
経験の浅い新人の仕事が遅いのは当然なのですが、いじめをする職員にとっては、指導として正当なことをしている、という形で文句や嫌味を言いやすいので、覚えが悪く仕事が遅かったり、臨機応変に動けない新人は、いじめのターゲットになりやすいといえるでしょう。
声が小さい
介護職では、仕事中の報告や連絡なども多いので、声が小さく聞こえづらいとそれだけで仕事の流れが滞ることもあり、先輩職員のイライラの原因にもなります。
また、声が小さい人には自分に自信が無い人も多く、おどおどしている様子が、いじめる側にとってはつけ込みやすいところでもあります。
おとなしい
おとなしい性格の人は、文句を言われたり嫌がらせを受けても、言い返すことができず言われっぱなしになる傾向があります。
いじめる人は、自分の不満やストレスの発散に理不尽な言動をしていて、それを自分でも自覚をしていますが、認めたくはありません。
言われることを受け取ってしまうおとなしい人だと、言いたいことを好きなだけ言えますし、反論や抗議もされないので、いじめやすいのです。
我慢強い
我慢強い新人は、いじめられても自分でなんとかしようと頑張ってしまうので、周囲に相談することはなかなかありません。
一方で、新人をいじめるような職員は、実は自分に自信が無いので、評判や評価を気にする人が多く、上司の前では良い人を演じているようなこともあります。
そのような人にとって、上司に報告される可能性が低い我慢強い新人は都合がよく、いじめの対象になりやすいのです。
マイペースな新人
新人をいじめる「お局」のような古株の職員にとって、自分と異なるものや、自分の意向に従わないものは気に障り、排除したくなるようです。
そのため、いわゆる「天然」な人や空気を読めない人、ファッションが派手だったり、敬語を使わず話しかけてくるなど、マイペースな人もいじめの対象になりがちです。
「新人いじめ」を受けた時の7つの対策・対処法
新人いじめに対処するには、自分の対応や印象を変えることで相手がいじめにくくなることを基本に、それでもひどい嫌がらせやいじめには、具体的な対処を行います。
対処法① 状況証拠を固める
いじめにおける証拠は非常に重要になります。
証拠があるかないかで後々、裁判や慰謝料といったことになった場合、取れるものも取れなくなってしまう恐れがあるからです。
そのため、「今はそんなに酷い状況じゃないのでそこまでする必要はない」とは思わず、少しでもいじめや嫌がらせをされていると感じたら証拠を集めるようにしましょう。
①-1 証拠を集めるためにやること
- メモを取る
いじめが、いつから、どのように起こったのかや、どんなときに嫌味と感じるのか、メモに書いて整理してみます。 - 録音する
仕事中に言われた内容をメモだけでなく、ボイスレコーダーなどで録音しておくと証拠としてかなり強いです。 - メールを保存しておく
相手と自分のメールのやり取りを保存します。スマホならスクリーンショットを取り、PCメールなら保存しておきましょう。 - SNSをスクリーンショットを取る
LINE、twitter、facebookなどアカウントが消される前に悪口・誹謗中傷を言われた内容を保存しておきましょう。 - 第3者の裏付けを取る
同僚や上司など他の職員にも確認していじめの証言を取ります。 - 医師に診断書を書いてもらう
いじめによるストレスで「うつ」など精神的な疾患になった場合は、病院へ行き診断書をもらっておきましょう。労災を申請し認められれば、給付を受けることができます。
状況証拠を集める理由は、いじめや嫌がらせが実際に行われていたという事実を相手に提示するためです。「そんなことはしていない」と逃げられないようにしっかりと証拠を固めましょう。
対処法② 同僚・友人に相談
信頼できる友人や同僚がいる場合は相談し、客観的な意見を聞いてみましょう。
同僚の中に同じ問題で悩んでいる人がいれば、今後協力して行動できますし、ひとりで悩むよりも同じ職場に理解者が居ることは、心理的にも支えになります。
ただし、同僚もいじめた相手と仲が良いのかきちんと調べて、少しでも仲が良い感じであれば密告される恐れがりますので同僚に相談する場合は慎重に調べてから行いましょう。
対処法③ 上司に相談する
自分だけで対応が難しい場合は、上司に相談しましょう。
同じ被害を受けている人が他にもいれば、いっしょに相談し対応を考えてもらいます。
- 上司から加害者に注意をしてもらう
- 加害者に始末書を書いてもらう
- 加害者に異動してもらう
- 自分が異動をして現在の職場から離れる
- 酷い場合は加害者を解雇してもらう
加害者側を上司が気に入っていた場合、あなたに非があるように仕向けてくる可能性もあります。そのため、上司と加害者が繋がっているかどうかを事前に調べておき、いじめの非は加害者側に100%ある証拠を固めておくことが大切です。
対処法④ 労働局に相談する
上司によるパワハラやいじめなど、職場内部に相談できる人や場が無い場合は、外部の相談機関に相談してみましょう。 労働局または労働基準監督署には「綜合労働相談コーナー」があり、相談員が対応してくれます。
- 総合労働相談コーナーにおける情報提供・相談
専門の相談員が、労働者からの相談を面談あるいは電話で受けてくれます。労働問題に関する情報を教えてくれます。 - 都道府県労働局長による助言・指導
都道府県労働局長が紛争当事者に対し、その問題点を指摘し、話し合いによる解決の方向を示してくれる - 紛争調整委員会によるあっせん
紛争当事者の間に、公平・中立な第三者として労働問題の専門家(弁護士、大学教授、社会保険労務士など)を入れてくれる。 双方の主張の要点を確かめ、双方から求められた場合には、両者に対して、事案に応じた具体的なあっせん案を提示してくれる。
相談する場合、いじめや嫌がらせの起こった日時や内容などを、時系列で整理しておくとよいでしょう。
参考 都道府県労働局所在地一覧
対処法⑤ 警察に相談する
ロッカーを荒らされたり、物を盗まれたり捨てられる、暴行されたなど、嫌がらせやいじめを超えて犯罪になっているなら、警察に相談しましょう。
ケガで病院を受診した場合はその写真や診断書、いつ何をされたか日時と内容を記録したメモ、暴言や脅迫があればその録音など、証拠になるものを用意して持参します。
参考 警察相談専用電話 #9110
対処法⑥ 弁護士に相談する
いじめの相手に対して慰謝料や損害賠償を請求したい場合は、弁護士をお願いして相手を訴えることになります。
- 弁護士に相談
- 弁護士に依頼
- 加害者との交渉
- 訴訟
弁護士に依頼する場合はそれなりの費用もかかります。まず、無料の法テラスまたは安価な弁護士相談等で、勝ち目があるかも含めて対策を相談するのが現実的です。
参考 法テラス
対処法⑦ 転職をする
異動や配置換えの見込みが無ければ、転職することも有効な対応策です。 介護職は求人も多く、現職よりも好条件での転職も可能となります。
はっきり言って会社は社員を守ってくれないので、自分の身は自分で守る必要があります。辞めるというのは最終手段になってしまいますが、自分の健康を守るためなら最終手段を思い切って実行する勇気も必要です。
人間関係が良く「いじめ」や「嫌がらせ」のない会社を見つけてくれるところが「介護派遣会社」になります。介護派遣会社では、さまざまな法人・事業所の情報や口コミを扱っているため、会社の内部・外部から評判が良く人間関係が良好な法人・事業所のみをピックアップして紹介してくれます。さらに実際に介護をしていた方々が働いているため、理解度も高いです。
参考 おすすめの介護転職サイト
おわりに
大人のいじめは子どもよりも、陰湿でひどくなりがちだと言われますが、介護職でのいじめは職員だけの問題ではありません。
職員同士の関係の悪さが仕事に影響することで、時には利用者のケガや事故にもつながる可能性があるのです。
介護はストレスも多くハードな仕事だからこそ、そのストレスを身近な人にぶつけるのではなく、気持ちよく仕事をしていけるよう、先輩職員も新人職員もお互いに協力していきたいものです。