介護職の夜勤とは?1日の流れ・勤務時間・回数・給料・休憩仮眠を解説

夜勤とはTOP

社会の高齢化で介護施設が増えるにつれ、介護職の求人も増加しています。

介護職はきつい仕事というイメージもありますが、他の仕事と違い年齢制限などがあまりなく、無資格からこの仕事に就いて資格を取得しキャリアアップしていくこともできますし、また何よりも人に感謝される仕事であり、やりがいも見出しやすい仕事といえます。

夜勤があるのはたしかに大変ではありますが、お金を貯める目的などで、日中の勤務よりも手当が出る夜勤だけの勤務を選んで働く人もいます。

今回はこの介護職の夜勤の仕事の流れや待遇についてお伝えしたいと思います。

夜勤の仕事内容

夜勤がある介護施設には以下のような種類があり、規模の違いはありますが仕事の内容はおおむね同じです。

特別養護老人ホーム(特養)

終身に渡り高齢者の方が入所して生活する場

介護老人保健施設(老健)

自宅に帰り自立した生活を送ることを目的にして、高齢者の方が長期間入所する施設

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

認知症の高齢者などが共同で生活する施設

小規模多機能型施設

通うことを中心に高齢者介護を行う施設で、訪問のほか短期間の宿泊にも対応する

ショートステイ(短期入所生活介護)

短期的に施設に入所し介護を受けられ、主に特養や老健などが行っている

 

これらの施設での日中の仕事は、食事や排せつ、着替え、服薬、入浴などの介助、趣味や体操などの活動の補助・見守りで、夜間はトイレでの排せつ介助やおむつ交換、見回りやナースコールにより入所者の訴え(具合が悪い・眠れないなど)に対応するのが主な仕事です。

夜勤の1日の流れ

夜勤の勤務は夕食前から始まり、以下のような流れになります。
(施設の種類や規模、人員数や交替制の違いによって時間は多少変わります)

夜勤の一日流れ
  • 17:00
    出勤・業務の引き継ぎ
    出勤したら、日勤の職員からの引継ぎ・連絡事項の申し送りを行います。
  • 17:30
    各室を回り、施錠なども確認
    寝る時の着替えやおむつの用意をしたり、夜間に入居者が徘徊して施設外に出てしまうことが無いように、窓やベランダの施錠を確認します。
    *この間、日勤の職員が夕食の配膳準備をします。
  • 18:00
    夕食準備・配膳・食事介助
    食事の準備を行い、職員ひとりにつき2~3人の食事介助を担当します。
  • 19:00
    口腔ケア・トイレ介助・ベッド移乗
    担当した入居者の食事が済み次第、服薬、口腔ケア(入れ歯の手入れ)や着替えの介助、トイレ介助などを行い、ベッドへの移動介助をします。
  • 19:00
    日勤の職員が退勤
    早番の日勤職員が退勤を始めます。
    この時間までに入居者の動向を夜勤職員がすべて把握しておくようにします。
  • 19:30
    就寝の準備
    各室を回って就寝前の服薬介助、おむつ交換などを行います。
  • 21:00
    消灯・巡回
    日勤の遅番職員も退勤し、夜勤の職員のみになります。
    消灯後は2時間に1回、各居室を回って入居者の就寝前の様子を確認し、介護記録の記入をしたら、夕食休憩を取ります。休憩中もモニターなどで様子を確認し、徘徊など変わったことがあればすぐに対応します。
  • 23:00
    巡回・日報作成
    巡回をしながら日報の作成や確認を行います。
  • 0:00~5:00
    排泄介助・体位交換
    モニターの確認や2時間に1回の見回り、コールの対応をしながら、入居者の体位交換、排せつ介助を行います。
    この間は交代で1~2時間の休憩(仮眠など)を取ります。
  • 6:00
    起床介助
    最後の見回りの後、排せつ介助や着替え、車イスの移乗、トイレ介助をし、終わった人から順番に食堂へ誘導していきます。
  • 7:00
    朝食準備・配膳・食事介助
    食事用のテーブル等を消毒して配膳の準備をし、食事介助を行います。食事が終わったら食器を片付け介護記録を付けます。
    *食事の後の居室への誘導や排せつの介助、服薬介助は、おもに早番の職員が行います。
  • 8:30
    早番へ引き継ぎ
    タイミングを見て早番スタッフへ利用者の体調を共有し業務の引き継ぎをします。
  • 9:00
    退勤
    正社員であれば多少残業がある場合があります。派遣・パートは定時で退勤になります。

夜勤の人員体制

「従来型施設」と「ユニット型施設」の介護職員数

厚労省が定めた介護施設の人員配置基準は、利用者3に対して職員が1となっていて、全国の施設の約60%でこの基準を上回る2:1の体制が取られていますが、24時間にわたってこの比率なのではありません。

夜勤の場合は「夜勤を行う介護職員の勤務条件に関する基準」として、施設の種類による夜勤の配置人員数が厚生労働省により定められています。

 従来型施設ユニット型施設
入居者数介護職員数介護職員数
25名以下1名2ユニットごとに1名
26~60名2名
61~80名3名
81~100名4名
101名以上4名+(入居者数ー100)÷25

参考  厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準

各介護施設による夜勤者の人員配置

日本医労連による各介護施設で働く2交替の夜勤者へのアンケート調査を見てみると、宿泊する利用者の定員が9名以下の小規模多機能型等では1名の配置、特養・老健で利用者数が30人までの施設はおおむね1名、30名以上60名までで2名、60~80ほどで3名、80名以上になると4~6名の配置が多いようです。

しかし、一緒に勤務している職員が休憩に入ったり、救急対応時などは、この配置人員よりも少ない人数で対応することになります。

また1人夜勤の場合は、入居者対応のほか洗濯や掃除、見回りなど多くの業務をひとりで行うため、状況によっては休憩時間が確保できないこともあり、改善が求められています。

以下は、日本医労連で2017年に行われた、24都道府県の165施設で働く4265人の介護施設の夜勤実態調査によるものです。

利用者数1人体制2人体制3人体制4人体制5人体制6人体制
1~10以下     
11~20以下      
21~25以下      
26~30以下     
31~40以下     
41~50以下     
51~60以下     
61~70以下     
71~80以下     
81~90以下    
91~100以下      
100以上    

利用者数1人体制2人体制3人体制4人体制5人体制6人体制
1~10以下      
11~20以下      
21~30以下    
31~40以下      
41~50以下    
51~60以下     
61~70以下    
71~80以下    
81~90以下    
91~100以下    
100以上     

利用者数1人体制2人体制3人体制
1~10以下17  
11~20以下 19 
21~30以下  1
31以上   

利用者数1人体制2人体制3人体制
1~10以下29  
11以上   

利用者数1人体制2人体制3人体制
1~10以下1  
11~20以下31 
21~25以下1 
26~30以下 2 
31~40以下13 
41~50以下 1 
51以上   

参考 医療労働:2017年介護施設夜勤実態調査結果

2交替・3交替の勤務形態

施設での勤務形態は、2交替制・3交替制・変則3交替制・4交替制などがありますが、多いのは2交替、3交替制の勤務形態で、先に取り上げた医労連の実態調査でも、施設の種類を問わず2交替の勤務体制が多いことがわかります。

そのうち、16時間以上の夜勤を実施している施設は全体の約7割を超え、2交替の勤務形態をとっている施設の8割を占めています。

業態3交替変則
3交替
3交替と
2交替
2交替
(16時間未満)
2交替
(16時間以上)
当番と
3交替
当番と
2交替
当直無回答合計
特養 11216    20
老健7  627 1 142
グルホ   1225 2  39
小規模   327    30
短期入所  12121   16
合計712251071301147

参考 医療労働:2017年介護施設夜勤実態調査結果

夜勤の勤務時間

2交替制・3交替制の勤務時間

2交替制、3交替制のそれぞれの勤務時間は以下の例のようになっています。
(施設の種類や規模によって多少の違いがあります)

勤務時間の例
2交替制
  • 朝から夕方5時頃まで8時間の日勤
  • 夕方から翌朝9時頃まで16時間の夜勤
3交替制
  • 朝から夕方5時頃まで8時間の日勤
  • 夕方から深夜まで8時間の準夜勤
  • 深夜から翌朝までの8時間の深夜勤

夜勤明けの勤務間隔は12時間以上開けることになっていて、十分な睡眠時間と言われる7.5時間以上を確保するには、勤務間隔は16時間以上必要とも言われています。

勤務時間のメリット・デメリット

メリット

▼2交代制

 多くの施設で1回の勤務が16時間と長い分、夜勤明けの翌日を休みとする施設も多く、十分な休養を取れる

▼3交替制

2交替制の半分の8時間勤務となるので、体力的な負担が少なくて済む

デメリット

▼2交代制

長時間勤務による疲労

▼3交替制

シフトの入り方によって夜勤明けから次の勤務までの間隔が短くなる

夜勤の休憩時間

2交替制・3交替制の休憩時間

労働基準法では労働時間が6時間で45分以上、8時間では1時間以上の休憩時間を設けることが決められています。

多くの介護施設では、休憩時間に仮眠時間を含み設定されているようで、2交替制では平均2時間ほど、3交替制では平均1時間半弱となっています。

ただ、この結果は各施設の就業規則で定められている時間をもとにしているので、実際はその日の状況によって時間の変動があり、最長と最短の休憩時間でかなり幅が出ることもあります。

2交替制

業態回答施設休憩と仮眠
の平均時間
最長最短
特養172時間15分4時間00分1時間00分
老健292時間39分5時間00分1時間00分
グルホ372時間05分5時間00分1時間00分
小規模
多機能型
181時間58分3時間00分1時間00分
看護小規模
多機能型
102時間39分3時間00分1時間00分
短期入所142時間30分5時間00分1時間00分
合計1252時間19分5時間00分1時間00分

3交替制

業態回答施設休憩と仮眠
の平均時間
最長最短
特養12時間00分2時間00分2時間00分
老健70時間57分1時間00分0時間45分
グルホ0
小規模
多機能型
0
看護小規模
多機能型
0
短期入所22時間30分3時間00分2時間00分
合計101時間22分3時間00分0時間45分

仮眠室の有無

グルホ・小規模多機能は仮眠室が少ない

2017年の夜勤実態の調査によると、職員のための仮眠室を設置している施設は約半数以下にとどまっていて、仮眠室の無い多くの施設では休憩室で仮眠をとっています。

特に小規模多機能型やグループホームでは仮眠室の無い施設が目立ち、中には休憩室自体もきちんと用意されていない施設もあるようです。

介護施設別の仮眠室の有無

長い勤務で仮眠を取ることは、仕事の効率においても職員の健康上も必要なことなので、介護職への就職を考えるときは、勤務の条件のほか職場環境も調べ、できれば仮眠を取るための環境や設備がある施設を選ぶ必要があるでしょう。

夜勤の回数は月何回?

平均すると月4~5回

施設別に調べてみると、介護職員の夜勤回数は月に4~5回というところが多いようです。

介護施設別の夜勤平均・最多回数(2017年)

介護職と同じく、夜勤勤務のある看護師の場合は、看護師確保法で「3交替で月8日以内(2交替勤務に換算すると月4回)複数体制」であること、が指針とされています。

介護の職種では夜勤の上限日数に関する規定はないのが現状で、労働組合がある施設では雇用側と組合が協定を結ぶことで、夜勤回数に上限を設け職員を守っています。

しかし労働組合が無く、人員の不足でより多い回数の夜勤が恒常化している施設も多くあります。

夜勤が月6回以上の声

46歳 女性
46歳 女性

何度か月に10回以上夜勤をやったことありますけど日勤もやっているため限界です。専従でもキツイと思います。

24歳 男性
24歳 男性

疲れが溜まりカラダが辛いです。そのため休みの日は寝て終わることが多いですね。

心身の健康を考えれば、月に5回以上の夜勤は、夜勤専従でない限り仕事として長期間続けるのは難しいでしょう。

夜勤者の給与

介護職員(常勤)の平均給与

厚生労働省の平成29年賃金構造基本統計調査の結果によると、介護職員処遇改善加算(Ⅰ)~(Ⅴ)を取得している事業者で介護職員の平均給与額の内訳は、常勤・月給の場合は297,450円となっています。介護職の年収は平均約320万円とされているためおおよそ妥当な額と思います。

介護職員(常勤)の平均給与額
基本給179,560円
夜勤手当71,570円
一時金(賞与など)46,310円
平均給与額297,450円

ここから厚生年金などの税金が引かれた手取り金額が通帳に振り込まれます。

介護職員(時給・非常勤)の平均給与

時給・非常勤の場合の平均基本給額(時給)は1,110円、平均給与額は101,1260円で、これには職務手当、処遇改善手当、通勤手当、家族手当のほか、夜勤の手当なども含まれていますので常勤に比べるとかなり額が少ないことがわかります。

介護職員(時給・非常勤)の平均給与額
時給1,110円
平均給与額101,260円

働き方によって給与は変動する

1回の夜勤の夜勤手当は3,000円~8,000円が相場とされ、働く施設や資格の有無により異なります。

2交替での16時間勤務など、長時間勤務では1回の夜勤が2日分の日勤とされるので、2日分の日給額に夜勤手当を足した額が1回の夜勤で得られる収入になります。

多く稼ぎたい人では、夜勤の回数を増やし時間外手当を増額することで給与額のアップをはかったり、「夜勤専従」といって日勤はせず夜勤だけの職員として勤務する人もいます。

労働基準法では時間外労働や午後10時から午前5時までの深夜業では25%以上の割増賃金を支払うことが決められているため、日勤よりも時間給が高く少ない日数の勤務で割がいいことがその理由です。

人手不足の施設の中には、夜勤専従の日給で3万円以上という施設もあるようです。

夜勤中のトラブルと対策

夜勤中に起こるトラブルを、すべて完全に防ぐことは難しいですが、あらかじめ対策をしておくことで防げるトラブルもありますし、心構えをしておくことで適切な対処をすることができます。

容体の急変

現役の介護職員が一番にあげる、夜勤中に起きてほしくないトラブルは、入居者の容態の急変だそうです。

しかし、入居しているのが高齢者なので、急変はいつ起きてもおかしくないことですから、起きた場合の連絡先や連絡方法とその手順を今一度確認して、夜勤の職員同士でも共有しておくようにします。

1人での夜勤の場合は応援を呼ぶ必要がありますから、緊急時に対応してもらえる看護師や医師の連絡先も確認し、対応マニュアルなどとともにファイルしておくと安心です。できれば一時救命講習なども受けておきましょう。

自治体によっては、保健福祉局などが介護施設向けに事故や緊急時の対応マニュアルを作って公開していますので、それらを利用することもできます。

転倒によるケガ

転倒は、夜間にトイレに行く、または認知症による徘徊などで起きます。寝起きでふらついたり、足元が見えづらいことや、前かがみで歩く高齢者は重心が前にかかり転倒しやすいのです。

防止する対策としては、ベッドサイドの床にアラームのなるマットを設置すると、立ち上がろうと足を置くと音が鳴り知らせてくれるので、人手の少ない夜間に目の届かないところでの転倒を防ぐことができ、仮に転倒してもすぐに発見することができます。

しかしこのマットの設置は「身体拘束」に当たる場合がありますので、家族の反対等で設置が不可能なときは、夜間に熟睡できるように昼間の活動量を工夫したり、夜間のトイレ誘導を行うことで、ひとりでトイレに起きるのを防ぐなどの方法を取ってみましょう。

この夜間のトイレ誘導は、失禁やトイレ以外の場所での排せつの防止にもなります。

おわりに

介護施設の夜勤は確かに大変な仕事ですが、中には日勤の慌ただしさや人間関係の難しさが無く働きやすいとか、夜勤専従だと少ない従事日数で稼ぐことができるので時間を有効に使えると考える人もいるようです。

自分に合った働き方でやりがいを見出していきたいものです。

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介護職員の悩み
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