介護職の夜勤は寿命を縮める!命を削る危険な9つの健康リスクを徹底解説

夜勤の健康リスクと対処法

介護の仕事には付きものの夜勤。

夜勤明けは朝に帰宅し、翌日も休日になることが多いので、連休のような感覚で旅行や遊びを目いっぱい楽しむというひとも多く、趣味などやりたいことの時間をとるために、夜勤専従の仕事を選ぶという人もいます。

しかし、長ければ16時間にも及ぶ深夜時間帯を含んだ勤務は、若くて健康な人でも身体や心に知らず知らずのうちに大きな負担がかかっているものです。

介護の夜勤がどれだけ命を脅かし、寿命を縮めるのか?身体や心の健康リスクと、どんな風に過ごせば休養を効果的に取ることができるのか考えてみました。

【リスク1】生体リズムを崩しあらゆる病気を招く

不整脈や生活習慣病などの原因に

人間の身体には朝になると目が覚めて夜暗くなると眠る、といった「生体リズム」というものがあります。

体内時計の中でも約24時間周期でリズムを刻む概日リズム(サーカディアンリズム)があり、これによってホルモンの分泌や体温、自律神経、血圧などがコントロールされて健康が保たれているのですが、睡眠を取るべき夜中に仕事をしていると、当然ながらこのリズムは崩れます

生体リズムの崩れは、胃腸障害や不整脈を始め、血糖値の上昇、メタボリック症候群、糖尿病、高血圧などの生活習慣病といったあらゆる不調の原因になりますので、夜勤明けにはその崩れを補い回復させるような過ごし方をすることが重要です。

夜勤者が生体リズムを整える方法として夜勤中は必ず仮眠を取るようにしましょう。仮眠を取ると体内時計を整える効果がありますので、出来れば仮眠を1~2時間は取りたいところですが、急なコールや徘徊などがあるとそれもなかなか難しいので、最低でも15分くらいは取りましょう。

【リスク2】自律神経失調症になる

交換神経と副交感神経のバランスが崩れる

生体リズムとも関係のある自律神経とは、心拍や呼吸、ホルモン分泌など各臓器の働きをコントロールしていて、体内時計と連動して働く身体の調節機能です。

自律神経には昼間活動している時に優位になる交感神経と、休息時や夜間の睡眠時に優位になる交感神経があります。

昼夜が逆転する夜勤を続けると体内時計が乱れて、交感神経と副交感神経のバランスが崩れます。その状態を放置して働き続けると自律神経失調症にもなりかねません

自律神経を整えるには、夜勤明けの日は夕方まで眠ってしまうということが無いように、帰宅後に睡眠を取ったら午後には起きて活動し、交感神経を働かせるようにします。昼間に交感神経が良く働くことで、夜間は副交感神経への切り替えがうまく行われるようになり十分な休養を取ることができます

【リスク3】不眠・睡眠障害を招く

昼夜逆転生活がメラトニン不足を招く

睡眠と覚醒の切り替えを行うのに必要な睡眠ホルモンをメラトニンといいます。

メラトニンの分泌量は光により調節されて、夜間に多くなるのですが、それによって身体は眠る準備を始め、自然な睡眠を取ることができるのです。

しかし、夜勤など昼夜逆転する生活を送っていると、このメラトニンが十分に分泌されず不眠や睡眠障害に陥ってしまいます

これを予防し、メラトニンの分泌を正常に近づけるためには、体内時計を整える工夫が必要です。まず、夜勤明けはサングラスなどで強い日光を避けて帰宅し、部屋の光を遮光カーテンなどで遮り暗くした部屋で睡眠を取るようにします。午後3時までには起きて明るい陽射しを浴びるようにすると、夜の睡眠もスムーズにとれます。夕方に眠気が強くなるようなら、10~15分程度の仮眠を取ります。

参考 予防医療モデル調査研究 快眠10か条

【リスク4】うつ病を発症する

夜勤6年以上の30%がうつ病

睡眠時間とうつ病の発症には関係があることがわかっており、交替制勤務をしている人で勤続6~20年の人の30%にうつ病がみられるという調査結果もあります。

日本大学が2000年に20歳以上の24,686人を対象にした調査では、睡眠時間とうつ症状の表れる頻度が、6~8時間の睡眠時間の人のうつ病有病率が一番少なく、それより多い睡眠時間でも少なくても有病率は高くなっていきます

質の良い睡眠が精神の健康には大切ということがこの結果からもよくわかるので、夜勤明けは帰宅後に眠ったら午後からはなるべく起きて活動し、夜には普段通り眠れるように心がけましょう

参考 一般社団法人 日本看護学校協議会共済会

【リスク5】乳がんの発症リスクが高まる

概日性を乱す夜勤勤務は発がん性リスクが上がる

メラトニンは睡眠ホルモンですが性ホルモンの分泌を抑える働きも持っています。夜間に明るい場所で勤務しているとメラトニンの分泌量が減り、女性ホルモンであるエストロゲンの量が抑制されません

乳がんの発生にはエストロゲンの働きが関係していると考えられ、エストロゲンが多く分泌される期間が長いほど、乳がんのリスクは高まるとされています。

国際がん研究機関でも2007年に「概日性を乱す交替制勤務」には5段階評価中2番目のレベルの発がん性があると発表しました。デンマークでは20年以上交替制勤務のある仕事に従事し乳がんを発症した女性に対して、補償保険が給付されたそうです。

夜勤のある介護職の女性は、できるだけメラトニンの分泌を減らさないようにすることが、乳がん罹患リスクの軽減につながります。そのために乱れた概日性をなるべく早く回復させるには、夜勤明けには暗い部屋で眠り夕方までに起き、夜にぐっすり眠ることが大切です。

参考 東北大学大学院 睡眠時間と乳がんの罹患リスク

参考 日本医事新報社

【リスク6】糖尿病の発症リスクが高まる

睡眠障害の無い人に比べ糖尿病発症リスクが5倍

睡眠不足が続くと食後の血糖値の上昇が激しくなり、糖尿病のリスクが高まります。

糖尿病を発症させる危険因子のうち、飲酒を1とした場合に睡眠障害は5と高い値となり、スウェーデンで実施された調査では、男性で睡眠障害のある人はそうでない人に比べ、5倍もの頻度で糖尿病の発症が見られるという結果も出ています。

夜勤の前の朝にはしっかり起きて、午後の出勤前には睡眠を取って体を休めるようにする、夜勤中にもなるべく仮眠を取るようにし、夜勤明けの過ごし方にも気を付けることで、糖尿病のリスク軽減につなげましょう。

【リスク7】肥満になりやすくなる

睡眠が5時間以下だと7時間に比べて30%以上も肥満

睡眠不足は身体の代謝効率を落とし、肥満リスクも高めるとされています。

アメリカで68000人以上の女性を6年間に渡って調査したところ、1日の睡眠時間が5時間以下の女性は7時間の睡眠を取っている女性に比べて32%も肥満であるという結果になりました。

睡眠時間が少ないほど、食欲を促進させるホルモン「グレリン」の分泌が増え、食欲を抑えるホルモン「レプチン」の分泌が減ることもわかっていて、睡眠不足と体重の増加には大きな関連性があるのです。

夜勤の当日は状況によっては仮眠を十分に取れないこともありますから、夜勤明けの夜には、寝る3時間前には食べ物を摂らない、寝る前にぬるめのお風呂にゆっくり浸かるなど、良い睡眠を十分にとる工夫が大事です。

【リスク8】高血圧になる可能性が高まる

6時間未満は高血圧になる危険性が2倍以上

睡眠中の血圧は平常時に比べて10%下がりますが、一晩徹夜をすると最低血圧がおよそ10㎜hg上がります。

睡眠時間が一晩に6時間未満だと、それ以上の睡眠をとっている場合と比べ2倍以上のリスクがあると考えられています。

このことからも、交代制勤務に就いている人は短い睡眠を多く取れるようにし、普段の睡眠では眠りの質を高めることで、リスクを軽減することができます。

【リスク9】脳・心臓疾患の発症が高まる

拘束時間が長いと発症率2倍以上

平成4年に、長時間労働による脳・心臓疾患発症のリスクに関して、血圧の降圧剤を服薬している男性労働者を対象に3年弱に渡って調査を行ったところ、脳・心臓疾患発症の相対危険度は、拘束時間が1日7~10時間の労働者と比べ、11時間以上の拘束時間の労働者では、2.7倍にもなることがわかっています。

平成16年に厚生労働省が出した「厚生労働白書」でも、睡眠時間が6時間未満になると心筋梗塞や狭心症の有病率が上昇し、5時間以下では脳・心臓疾患の発症率が高くなり、4時間以下の睡眠時間の人の冠動脈性心疾患での死亡率は、7時間以上8時間未満の睡眠を取っている人と比べ2倍以上であることが報告されています。

参考 労働時間と過労死不安(内閣府経済社会総合研究所)

2交替勤務では16時間以上の拘束時間になり、睡眠時間も十分に取りづらい介護職の夜勤では、リスクの軽減ができるような夜勤明けの過ごし方が重要になります。

おわりに

 夜勤には、健康上のリスクがあるのは確かですが、介護職では避けられないことでもあります。

健康で仕事を続けていくには、このリスクを知った上で普段から良い眠りを取るように心がけからだのリズムを保てるよう、リスクを減らす習慣が大切になってきます。

例えば夜勤明けの日も、夜は決まった時間に就寝するようにし、起きたときは朝の日光を十分に浴びることや、寝室を睡眠に適した環境に整えることを、習慣づけていきましょう。

夜勤明け過ごし方のまとめ
  1. 夜勤中は最低でも15分以上の仮眠を取る
  2. 夜勤明けは強い日差しを避けて帰る
  3. 夜勤明け寝るときは遮光カーテンで暗くして寝る
  4. 午後3時までに起きて日の光を浴びる
  5. 夜勤明けの夜寝る前にぬるめのお風呂に浸かる
  6. 夜勤明けの夜は6時間~8時間寝るようにする

ただ、月の夜勤回数があまりに多い場合では、こうした工夫や習慣にも限界がありますから、より健康に配慮して勤務できる職場に転職することが必要かもしれません。

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