ナットウキナーゼ(納豆)の効果効能|血液をサラサラにして血圧低下

ナットウキナーゼ(納豆)

ナットウキナーゼは、その名の通り日本の伝統食品「納豆」に由来する健康成分です。
納豆が健康にいい、というのは良く知られていますが、何にどんな効能があるか、はっきりイメージできるでしょうか?

私自身も「なんとなく腸に良さそう」という以外には、実はあまり知らなかったのですが、納豆、特にあのネバネバ部分に含まれる「ナットウキナーゼ」には、幅広い健康効果があるのです。

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ナットウキナーゼとはどんな成分?

納豆菌のたんぱく質分解酵素

ナットウキナーゼとは、納豆をかきまぜたときにでるネバネバに含まれる納豆菌が作り出すたんぱく質分解酵素のことを言います。

この大豆の発酵過程で作られるたんぱく質分解酵素については、1925年に北海道帝国大学で研究報告がなされていますが、「ナットウキナーゼ」という名前で呼ばれるようになったのは、1980年代のことです。米国シカゴのマイケルリース研究所で、日本人研究者である須美洋行教授が納豆の中にフィブリンを分解する作用を持った線溶酵素を見つけ、命名したことによります。

須美教授は、血栓の治療に用いられている線溶酵素が高価で血中での安定性も低いことから、それに代わる物質を探していたところ、納豆の中に血栓を溶かす働きを持つ酵素を発見しました。

その後、173種の食品や酒類などを検証しましたが、やはりナットウキナーゼが最も有望で、食品由来で安全、安価で大量生産できる可能性があるという結論になりました。

納豆の生産過程で生まれるナットウキナーゼ

納豆は、煮た大豆を納豆菌で発酵させて作ります。ナットウキナーゼはこの発酵の過程で生まれる酵素たんぱく質で、大豆を原料とする食品の中でもナットウキナーゼを産出するのは納豆だけです。

自然界にある納豆菌は特に稲藁を好むので、昔は煮た大豆を煮沸消毒した藁に包み、約3日ほど発酵させる方法で納豆を作っていましたが、現在では多くが機械生産され、工場で蒸し煮にした大量の大豆に、納豆菌をムラなくスプレーし、パック詰めしたあと発酵・熟成させています。

この発酵の工程で275ものアミノ酸からなるナットウキナーゼが生まれます。

ナットウキナーゼの効果・効能

ナットウキナーゼには、どのような効果・効能があるのか。研究や臨床結果などによるナットウキナーゼの科学的根拠(エビデンス)を見てみましょう。

認知症予防の効果

老化につながる活性酸素は、アルツハイマー型認知症の原因のひとつとも考えられています。また、脳血管性認知症は脳梗塞の後遺症として起こる認知症なので、ナットウキナーゼの働きは認知症予防にも一定の効果があると考えられます。

【エジプト】ナショナルリサーチセンターの研究(2013年)
アルツハイマー病のラットモデルにおけるセラペプターゼまたはナットウキナーゼの45日間にわたる経口投与は、脳アセチルコリンエステラーゼ活性、トランスフォーミング増殖因子β、Fasおよびインターロイキン-6レベルの明らかな減少をもたらしました。また、これら二つの酵素処理により、未処置のアルツハイマー病誘発ラットと比較して、脳由来神経栄養因子およびインスリン様増殖因子-1レベルの有意な増加を生じました。さらに、セラペプターゼとナットウキナーゼ処理の両方において、アルツハイマー病誘発ラットの脳組織におけるADAM9およびADAM10遺伝子の発現レベルを顕著に増加させることができました。これにより、ナットウキナーゼは、アルツハイマー病の治療において治療的適用が可能であることがわかりました。
出典:Hum Exp Toxicol. 2013 Jul;32(7):721-35. doi: 10.1177/0960327112467040.

動脈硬化や心筋梗塞の予防効果

中高年の方にとって気がかりな病気である、動脈硬化や心筋梗塞。加齢や生活習慣などから血管が狭く脆くなってくる「動脈硬化」が起こると、修復するために血栓が作られます。

その血栓によって血の流れが止められ「心筋梗塞」などが起こるのですが、たんぱく質を分解するナットウキナーゼには、この血栓を作っているフィブリンという成分を分解する効果があり、血流を改善してくれる働きがあります。

また、高すぎる血圧を下げてくれる効果もあります。

【台湾】国立嘉義大学の研究(2015年)
高血圧自然発症ラットにキマメ水抽出物100mg / kg(体重)と枯草菌発酵キマメ(ナットウキナーゼ)水抽出物100mg / kg(体重)を与えたところ、収縮期血圧(21mmHg)および拡張期血圧(30mmHg)の明らかな改善がみられました。このことから、バチルス・サブティリス枯草菌発酵キマメ(ナットウキナーゼ)が、心臓血管の健康に有益あることがわかりました。
出典:J Food Drug Anal. 2015 Dec;23(4):750-757. doi: 10.1016/j.jfda.2015.06.008. Epub 2015 Jul 29.

脳梗塞の予防効果

血中コレステロールの増加は、脳梗塞の原因になります。脳梗塞は脳内の血管に、血栓や腫瘍、脂肪などが詰まることで起こります。

食事や生活習慣によって中性脂肪やコレステロール値が増えると、血栓を分解する酵素の働きが抑制されてしまい、この病気のリスクを増やすことになります。

ナットウキナーゼによって、血液中の成分から酵素が生み出されて血栓を溶かすのですが、こうした血をサラサラにする働きには、結果的に血中のコレステロールや中性脂肪を抑える効果もあることが分かっています。

【中国】の研究(2014年)
ナットウキナーゼを与えた血栓症モデルラットと生理食塩水を与えた血栓症モデルラットの血栓溶解効果を組織学的に評価しました。その結果、ナットウキナーゼで処理したラットでは、生理食塩水で処置したラットと比べ、フィブリン/フィブリノゲン分解産物およびD-ダイマーのレベルが高いことがわかりました。このことから、ナットウキナーゼが生体内で血栓溶解効果があることがわかりました。
出典:Acta Haematol. 2014;132(2):247-53.

活性酸素を抑制・ビタミンBを増やす

生活習慣病は、その名の通り、毎日の生活習慣から長い年月をかけて悪化する病気です。先に挙げた心筋梗塞や脳梗塞などのほか、高血圧、肥満、糖尿病などを指します。

飲酒やたばこ、食事の偏りなど不摂生から体内の活性酸素が増えて抗酸化物質とのバランスが崩れることが原因となることから、別名「活性酸素病」とも呼ばれているそうです。

ナットウキナーゼには、この活性酸素を抑え、抗酸化作用のあるビタミンBを増やしてくれる効果があり、血管や細胞の老化を防いでくれます。

【台湾】静宜大学の研究(2013年)
2ヶ月齢の若齢ICRマウスと比較して、血漿内抗酸化能(TAS)が約57%低下している高齢マウスに無発酵赤インゲンマメ抽出物またはバチルス・サブティリス枯草菌発酵抽出物の経口投与したところ、血漿TASレベルの変化を完全に改善し肝臓および脳におけるビタミンE含量を高め、脳におけるスーパーオキシドジスムターゼ活性を有意に高めることが確認されました。このことから、納豆菌は抗酸化状態を改善し抗酸化作用を高めることがわかりました。
出典:J Sci Food Agric. 2013 Aug 15;93(10):2562-7. doi: 10.1002/jsfa.6077. Epub 2013 Feb 26.

腸内環境を整え便秘解消

便秘を防ぎ、腸の状態を良くすることは、病気のリスクを減らし身体を健康に保つ秘訣です。

ナットウキナーゼには腸内の悪玉菌を減らし、正常な状態を保ってくれる整腸効果があります。腸内の善玉菌を増やし慢性便秘を解消することで有害な菌を減らし、免疫機能の向上やカルシウムの吸収を促してくれるなどの効果があります。

【中国】西安交通大学の研究(2012年)
機能性便秘を患う外来患者または入院患者の合計97人を、それぞれラクツロース治療グループ(32名)、バチルス・サブティリス枯草菌(納豆菌)治療グループ(31名)、および併用治療グループ(34名)の3グループに分けました。そのうち男性が57人、女性が40人で、平均年齢は74±6歳でした。治療期間はすべての群において4週間行い、続いて、有効期間、治療効果、有害反応、および生活の質の変化を観察しました。その結果、ラクツロースおよびバチルス・サブティリス枯草菌(納豆菌)の組み合わせによる治療計画は、ラクツロースまたはバチルス・サブティリス枯草菌(納豆菌)単独よりも効果的であることがわかりました。このことから、ラクツロースおよびバチルス・サブティリス枯草菌(納豆菌)の併用治療は、機能的便秘を患う高齢者のために有効かつ安全な治療であることがわかりました。
出典:Zhonghua Yi Xue Za Zhi. 2012 Nov 13;92(42):2961-4. doi: 10.3760/cma.j.issn.0376-2491.2012.42.003.

ナットウキナーゼの摂取量

1日の摂取目安量は2000FU

2003年にJHFAによって公示された「ナットウ菌培養エキス食品」の規格によると、1日のナットウキナーゼ摂取量は「ナットウ菌エキス含有」の食品では1000~2000FU「ナットウ菌加工食品」では2000FU以上の含有しなければならないとしました。

FUの数値は大きいほど、血栓の分解力が高いことを示しています。このことからも、ナットウキナーゼの1日の摂取量は2000FU前後と考えられます。納豆1パックのナットウキナーゼ含有量は1パック約50gのもので約1500FUになりますから、1日1~2パックの納豆を食べることで目安量を摂取できます。

FUとは
フィブリン分解ユニットと呼ばれる血栓を溶かす酵素の活性を表す単位で、日本健康・栄養協会(JHFA)が定め、現在、日本のほか韓国、アメリカ、台湾、EU各国などでも使用されています。

摂取するのにおすすめの時間は?

ナットウキナーゼの効果には持続時間があり、摂取してから8~10時間と言われています。血栓が作られるのは眠っている間など真夜中から朝方にかけての時間なので、夕食の後から就寝までの時間が、ナットウキナーゼを摂取するには一番適しています

その他、からだの水分が減少している時や、同じ姿勢でいて血流が滞りがちな場合に血栓はできやすいので、飛行機など乗り物に長時間乗る場合は、その前に摂取しておくことをおすすめします。

ナットウキナーゼの摂取方法

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納豆を1パック以上食べる

推奨量のナットウキナーゼは、1日に1~2パックの納豆を食べることで摂取できます。約50gの納豆が目安なので、パックの大きさにより調整しましょう。

納豆の調理方法に注意

納豆菌自体は熱に強く100度の熱でも死滅しないと言われますが、ナットウキナーゼは水分が多い50度以上の環境では、活性が落ちるといわれるので、揚げたり炒めるなど高温で調理するものより、ご飯と一緒にそのまま食べるのがおすすめです。

サプリで摂る方法もあります

納豆を食べても一部は胃酸によって分解されたり、製造から日が経つとナットウキナーゼの活性が低下していることがあるので、より確実に期待して摂取するなら、サプリメントで摂るのがいいでしょう。

サプリなら独特の匂いが気にならず、納豆が苦手な人でもナットウキナーゼを摂ることができます

摂取には指定された量を守り、食物アレルギーがある場合は医師に相談の上、少量ずつ様子を見ながら摂取するなど注意が必要です。

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ナットウキナーゼの副作用と飲む時の注意

抗凝固薬ワーファリンは効果が弱まる

ナットウキナーゼの摂りすぎによる副作用などは特に心配ありません。

ただ、納豆を食べてナットウキナーゼを摂ろうとする場合、抗凝固薬であるワーファリンなど血液をサラサラにする薬を服用している人は、納豆に含まれているビタミンK2が血液凝固薬の働きを弱めてしまうので、納豆などビタミンK2を含む食品は制限されます。

サプリはビタミンK2が除去してあるが医師への相談は必要

そのためナットウキナーゼのサプリメント等では、ビタミンK2を除去して作られるものが多く、そうしたサプリだと服薬中の人でも安心して摂取することができるとされています。投薬や治療を受けている人は、飲む前に医師に相談しましょう。

このほかにも、ナットウキナーゼには血圧を下げる作用が報告されていて、高血圧の治療や予防についても研究が進められています。

おわりに

ナットウキナーゼには、血栓を分解する効果・血流を改善してくれる働きがある重要な栄養素です。摂取量を守り摂り入れることで、動脈硬化、脳梗塞、認知症などの発症リスクを抑えることができます。

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