作業療法士になるには?受験資格・合格率・給料・仕事内容・メリットを解説

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女性介護士

作業療法士の試験を受けようと思っているので受験資格や合格率を知りたい

男性介護士

作業療法士の仕事内容や給料を知りたい

上記のようにこれから作業療法士の資格を取得するにあたり詳しく知りたい方はこの記事を読むことで解決できます。

介護の123編集部
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この記事では、作業療法士の仕事内容や将来性、転職先、受験資格取得ルート、試験内容、合格率などを詳しく解説しますのでぜひ参考にしてみてください。

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作業療法士とは

作業療法士

作業療法士とは、国家資格の一つで、通称OT(occupational therapist)オキュペーショナルセラピストと呼ばれています。作業療法士の「作業」とは、仕事や家事、遊びなど日常生活に必要なすべての諸活動のことを示します。

介護の123編集部
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これらの作業を行えるようにするために、病気や怪我が原因で身体に障害を抱えてしまった人に対して日常生活に必要な体の能力を高めるためのリハビリの指導や環境整備を行う仕事になります。

1965年8月理学療法士及び作業療法士法が施行されました。作業療法士の定義は、

厚生労働大臣の免許を受けて、当名称を用いて、医師の指示のもと「作業療法」を行うことを業とする者をいう。

とされており、翌年1966年に作業療法士が誕生しました。

作業療法士の仕事内容

作業療法は食事や排せつ、入浴、家事、仕事、趣味などの作業の援助・治療をすることです。病気やケガ、心や体の障害、認知症など様々な悩みを抱えている方が自立した生活が送れるように改善を図ります。

3つの作業療法

作業療法士は以下の3つの能力の維持・改善を目標とし、よりその人らしい生活が送れるよう手すり設置や、住宅改修など環境の調整やアドバイスも行います。

  1. 基本動作能力(心身機能など)
  2. 応用動作能力(食事、入浴、日常で必要な活動など)
  3. 社会適応能力(就学、就労など)

①急性期の作業療法

基本的動作能力(運動や感覚・知覚、心肺や精神・認知機能などの心身機能)改善のための治療を行います。

病気やケガの初期段階からリハビリを開始し、新たな機能の低下も予防します。関節可動域訓練、筋力トレーニング、心肺機能訓練などを行います。

②回復期の作業療法

応用動作能力(食事やトイレ、家事などの日常で必要となる活動)改善のための治療を行います。

病気やケガの状態が安定してきた時期から、それぞれの患者さんの生活を意識した動作や活動の練習をします。服の着脱、調理、掃除、買い物などの日常生活で必要な動作の習得を支援します。

③生活期の作業療法

社会的適応能力(地域活動への参加、就学・就労など)改善のための治療を行います。

社会の中で生きがいを見つけたり、喜びを見つけたり、その人らしく生きられる生活の実現を目指します。散歩や趣味活動、就労支援、コミュニティ参加の支援など、充実した社会生活が送れるよう支援します。

4つの領域

作業療法士が活躍する領域は4つあります。

  1. 身体障害
  2. 精神障害
  3. 老年期障害
  4. 発達障害

①身体障害

主に病院やリハビリテーションセンターなどで働きます。ケガ、骨折、脳卒中、脊髄の損傷、 高次脳機能障害、パーキンソン病、心臓疾患、脊髄損傷、リウマチ、身体機能低下などなどの患者さんの援助を行います。

②精神障害

主に精神科病院や精神保健福祉センターなどで働きます。知的障害、認知症、統合失調症、躁うつ病、自閉症、アルコール依存症、ギャンブル依存症、摂食障害、統合失調症などの患者さんの援助を行います。

③老年期障害

主に老人ホームや訪問介護ステーションなどで働きます。認知症や脳卒中、運動機能や認知機能の低下など、高齢に伴う障害を抱えた方の援助を行います。

④発達障害

主に小児病院や児童福祉施設などで働きます。小児脳性麻痺、精神発達遅滞、ADHD、自閉症、アスペルガー症候群、知的障害、学習障害など、生まれながらの疾患や障がいを抱えた子供の援助を行います。

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作業療法士のメリット3つ

【メリット①】専門知識が身につく

介護 専門知識

作業療法士(OT)は、基本的動作能力、応用的動作能力、社会的適応能力の3つを改善するために支援するのが仕事です。

患者さんが自立した日常生活が送れるように、 家事、着替えや入浴、排せつなどから、社会復帰に向けた訓練なども行っています。ケガや病気、高齢など様々な理由や症状があることから、専門的な知識と技術が必要になります。

【メリット②】就職先の選択肢が増える

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作業療法士(OT)といえば病院で働いているイメージですが、活躍の場は多岐に渡ります。

医療・介護・福祉業界だけではなく、教育機関、行政機関など、他にもリハビリテーションを中心に行っている方がいる職場への就職ができます。チームの一員として多職種の人たちと連携を取りつつ働いたり、一人で支援を行ったりと、働き方も様々です。

【メリット③】やりがいがある

介護 やりがい

作業療法士(OT)は、作業を通じて患者さんを精神的・肉体的に支えます

身近で寄り添う仕事ですので、 直接「ありがとう」と言ってもらえたり、患者さんやその家族から感謝されることも多く、やりがいを感じることができる仕事です。それぞれの患者さんのゴールに向かって手助けし、悩みや不安が解消できたときには、大きな喜びと達成感を得られるでしょう。

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作業療法士の将来性

日本は超高齢化社会になるため、介護関連の仕事はこれからも必須になっていくことが考えられます。その点からも介護や医療施設に必要となってくる作業療法士の需要は高まり将来性は明るいと言えるでしょう。

しかし現在、理学療法士の方が人気が高い職となっているので、将来的に考えると、まだ競争率の少ない作業療法士の方が資格を取った時の就職・転職のしやすさが上になると予想されています。

もう少し詳しく言うと、現状では理学療法士と作業療法士の資格取得者数の差は現在約4万人となっていてこれからも増え続けることも予想されているのです。最近の合格者数を見ても、毎年約7千人ほど多く理学療法士が誕生しているので、この部分を問題提起している人もいます。

また、作業療法士の活躍の場や可能性も増え続ける傾向にあるので、国のテコ入れが入らない限り、将来性は理学療法士よりも高くなると予想しています。

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作業療法士の就職先

転職先

作業療法士にはどのような働き先があるかというと、

医療関係が中心になっており、それ以外にも特別支援学校・養護学校・高齢者施設などで働くことができるでしょう。

また、これ以外にも発達障害や老年期障害を持つ人に対してのリハビリを行うことで高齢化社会を考えた場合、多くの就職先が誕生することでしょう。

作業療法士は生きがい支援のスペシャリストと呼ばれているので、医療・福祉・介護などの様々な現場で活躍できる資格となっており、それらの業界では高確率で就職できる状況となっています。

参考 介護の仕事が学べる|丸わかり完全ガイド

参考 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士おすすめ転職サイトランキング

作業療法士の給料

年収

作業療法士の資格を持っている人の給料は、だいたい月給が23万〜27万となっていて、年収にして350万円〜500万円となっているようです。時給は1,200円~1,700円くらいです。

給料 金額
年収 350万円〜500万円
月収 23万〜27万円
時給 1200円~1700円

もちろん働く病院の規模や住んでいる地域によってだいぶ上下するので、あくまでだいたいの目安として捉えてくださいね。

作業療法士を必要としている場所はいっぱいありますので、好待遇で扱ってくれる職場も間違いなくあるでしょう。また、給料がたとえ安かったとしても、福利厚生がしっかりしてボーナスや手当が万遍なくつく仕事がかなりあるので、その部分に満足して高い給料を特に望んでいない作業療法士もいるようです。

作業療法士の受験資格・資格取得ルート

作業療法士の受験資格を得るためには以下の3通りのルートがあります。

  1. 高校を卒業 ▶ 大学を卒業
  2. 高校を卒業 ▶ 短期大学を卒業
  3. 高校を卒業 ▶ 専門学校等を卒業
※大学・短期大学・専門学校等は、文部科学大臣指定の学校、厚生労働大臣指定の理学療法士養成施設(3年以上)

作業療法士の学費例)

4年制学校の昼間部
学費 初年度納入金、入学金、受講料など
合わせて総額約600万円前後
4年制学校の夜間部
学費 初年度納入金、入学金、受講料など
合わせて総額約500万円前後

作業療法士は国家資格となっているためには、養成校で3年以上学んで、必要な知識と技術を身につけることが必要となってきます。つまり養成校で学んでいない方はNGとなるということです。また作業療法士の資格を持っている人なら、養成校で2年以上学べば受験資格を得ることができます。

そのため、この資格を社会人になってからとろうと思っている方は夜間の学校で目指す人がかなり多いのです。

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作業療法士のカリキュラム

作業療法士の受講は大学や専修学校によって取得科目の内容は一部異なりますが、以下の3つに分類されます。

  • 基礎科目
    医療に従事する人間としてのマナーやコミュニケーション力、障害の理解、社会福祉を幅広く学びます。
  • 専門基礎科目
    人体の各器官の構造や機能などの知識を深め、医学、心理、言語、リハビリ―テーションなどを学び向上させます。
  • 専門科目
    言語聴覚士の専門講師から検査、評価、訓練、支援方法を学び知識を身につけます。グループ演習を行い、チームで取り組み実践力と経験を身につけ、地域医療に貢献できる力を養います。
1年次 作業療法士の専門分野の基礎を学びながら習得します。
仲間とコミュニケーションを通して豊かな人間性と教養を養います。
2年次 医学や科学、心理学に関する専門的な知識・技術を修得。
検査の練習などを通し当事者の生活環境の理解を深めます。
3年次 病院や教育現場にて当事者と対話をしながら
検査や評価の臨床実習をして実践修得を目指します。
4年次 これまで学んだ作業療法士として総合的な実習を行い
4年間の集大成をします。
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作業療法士の試験概要

作業療法士の国家試験の内容は以下になります。

申込受付月

令和4年1月4日(火曜日)までの消印

試験日

筆記試験

令和4年2月20日(日曜日)※一般の方は筆記試験のみ

口述試験及び実技試験

令和4年2月21日(月曜日)

試験会場

筆記試験

北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、香川県、福岡県及び沖縄県

口述試験及び実技試験

東京都

受験科目

筆記試験

  試験科目
一般問題 ・解剖学
・生理学
・運動学
・病理学概論
・臨床心理学
・リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む)
・臨床医学大要(人間発達学を含む)及び作業療法
実地問題 ・運動学
・臨床心理学
・リハビリテーション医学
・臨床医学大要(人間発達学を含む)及び作業療法

口述試験及び実技試験

重度視力障害者に対して、筆記試験の実地問題に代えて次の科目について行う。

・運動学
・臨床心理学
・リハビリテーション医学
・臨床医学大要(人間発達学を含む)及び作業療法

受験料

10,100円

試験方法

(1)筆記試験

一般問題及び実地問題に区分して次の科目について行う。

ただし、重度視力障害者(視力の良い方の眼の矯正視力が0.03以下若しくは視力の良い方の眼の矯正視力が0.04かつ他方の眼の矯正視力が手動弁以下又は周辺視野角度(I/4視標による。以下同じ。)の総和が左右眼それぞれ80度以下かつ両眼中心視野角度(I/2視標による。以下同じ。)が28度以下若しくは両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が20点以下の者をいう。)に対しては、実地問題については行わない。

また、重度視力障害者に対しては、点字、試験問題の読み上げ又はその併用による受験を認める。

弱視者(視力の良い方の眼の矯正視力が0.15以下又は周辺視野角度の総和が左右眼それぞれ80度以下かつ両眼中心視野角度が56度以下若しくは両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下の者をいう。)に対しては、弱視用試験による受験を認める。

  • ア 一般問題
    解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む。)、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び作業療法
  • イ 実地問題
    運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び作業療法

(2)口述試験及び実技試験

重度視力障害者に対して、筆記試験の実地問題に代えて次の科目について行う。運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び作業療法

試験時間

午前と午後で2時間40分

特別措置(1)点字試験、読み上げ試験等

  • ア 対象となる障害の程度
    a視力の良い方の眼の矯正視力が0.03以下
    b視力の良い方の眼の矯正視力が0.04かつ他方の眼の矯正視力が手動弁以下
    c周辺視野角度(I/4視標による。以下同じ。)の総和が左右眼それぞれ80度以下かつ両眼中心視野角度(I/2視標による。以下同じ。)が28度以下
    d両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が20点以下
    aからdまでのいずれかを満たす者
  • イ 特別措置の内容
    一般問題:点字又は読み上げあるいはその併用、試験時間延長(試験時間を1.33倍に延長)
    実地問題:口述試験及び実技試験

特別措置(2)試験時間の延長

  • ア 対象となる障害の程度
    a視力の良い方の眼の矯正視力が0.15以下
    b周辺視野角度の総和が左右眼それぞれ80度以下かつ両眼中心視野角度が56度以下
    c両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下
    aからcまでのいずれかを満たす者
  • イ 特別措置の内容
    一般問題:試験時間延長(試験時間を1.33倍に延長)
    実地問題:試験時間延長(試験時間を1.33倍に延長)

合格基準

  • 午前と午後各20問、計40問の実地問題(配点3点、120点満点)
  • 午前と午後各80問、計160問の一般問題(配点1点160点満点)

総得点280点のうち168点以上で、尚且つ実地問題の得点が43点以上で合格となります。

合格率・受験者数・合格者数

  受験者数 合格者数 合格率
第56回 2021年 5,549人 4,510人 81.3%
第55回 2020年 6,352人 5,548人 87.3%
第54回 2019年 6,358人 4,531人 71.3%

合格発表

令和4年3月23日(水曜日)午後2時に、厚生労働省ホームページの資格・試験情報のページにその受験地及び受験番号を掲載して発表。

お問い合わせ

作業療法士国家試験運営本部事務所
〒135-0063 東京都江東区有明3丁目6番11号 TFTビル東館7階
TEL:03(5579)6903

 

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