生活相談員とは?仕事内容・給料相場・メリット・デメリットを解説

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女性介護士

生活相談員の仕事内容や給料相場が知りたい。

男性介護士

生活相談員に向いてる人やデメリットってあるのかな?

上記のように生活相談員の仕事についての色々な疑問はこの記事を読むことで解決できます。

介護の123編集部
介護の123編集部

この記事では生活相談員とは?生活相談員になるには?仕事内容や働き先、給与相場、働くメリット・デメリット、向いてる人・向いてない人についてわかりやすく解説しましたのでぜひ参考にしてみてください。

生活相談員とは

生活相談員とは

高齢者やその家族の相談を受ける

ソーシャルワーカーとも呼ばれる相談員は、病院などにも置かれていますが「生活相談員」というと、おもに介護施設や事業所などで、高齢者やその家族の相談を受ける相談員を指します

介護老人保健施設ではとくに「支援相談員」という名称になっていますが仕事の内容や資格等に生活相談員との違いはありません。

広い知識が必要である

利用者やその家族から受ける相談内容は、日常生活の困りごとや介護サービスに関すること、病院への入院や施設入居や退去の相談、その手続きなど広範囲に渡り、その分広い知識も必要になります。

仕事の内容は、勤務している施設や事業所の種類によって、また他の職種と兼務するなどで多少違ってくる場合があります。

業務のためには他の施設や病院などとも連携することが多く、そうした仕事の調整や連絡も行います。

仕事内容

利用者様ご家族への相談援助業務

特別養護老人ホームなどでの生活相談員の仕事は、利用を希望する高齢者や家族との面談、見学時の対応や入所・退所の手続きなどを行うことです。

介護老人保健施設の支援相談員もほぼ同様の業務になりますが、介護老人保健施設の場合は終身の入居ではなく、自宅に戻って生活することを目標にしている施設なので、入所時の相談だけではなく、退所後の在宅での生活に向けて環境を整えるための、相談を受けたり援助も行います。

ケアマネ・介護職員との連絡・連携

生活相談員は受けた相談や提供した介護サービスの内容、個別の利用状況などをケアマネジャーに報告します。

利用者が必要としている援助を現在進行形でケアプランに反映してもらったり、介護職員ともコミュニケーションを取り、利用者について情報を共有することで、チームで利用者を支え相談内容を解決していきます。

地域・市町村との連携

行政や地域の病院とも連携して、施設入居者の体調が急変したり病気になった際の受診の手配や、日常の困りごとを解決するために必要な、行政への相談や手続きを行い、援助を受けられる態勢づくりをします。

必要な時に協力を得られるよう、各行政機関とパイプを作っておくのも生活相談員の仕事です。

入所施設のケアプランの作成援助業務

ケアマネジャーが作成するケアプランは、短期・長期の目標を設定し、それを達成できるような介護の計画を記したものです。

生活相談員は、そのケアプランの作成を援助したり、支援の内容をより詳しく記した個別援助計画の作成も行います。

居宅介護の通所介護計画書の作成業務

通所介護サービス(デイサービス)における個別援助計画である通所介護計画書には、利用者の個別の情報から、ケアプランをもとにして行われる介護サービスの内容について、週に何回何曜日に行うかや、1日に行うサービスのスケジュール、ケアの目標、注意点、ひと月の変化などを詳しく記載します。

作成した計画書は利用者と家族の同意を得てから実施し、チームで内容を共有します。

回復の変化も記録して利用者の状態に合わせて計画も変化させられるようにし、いつもひとりひとりに合ったサービスを提供できるようにします。

サービス担当者会議への参加

その施設や事業所が利用者に提供する介護サービスのケアプランについて、ケアマネジャーや医師、介護職員など、関わっている人が集まり、内容を検討する会議をサービス担当者会議といいます。

おもに新しく介護サービスを始める時、サービスの見直し時期、病気などで利用者に状況の変化があった時に開催し、提供するサービスの内容や介護認定について話し合い、決定または見直しをしていきます。

生活相談員は、利用者との面談から得た情報や意向を各担当者と共有し、より良いプラン作りに協力します。

クレームの記録や対応

社会福祉法では、生活相談員は入所者の処遇計画の作成等のほか「入所者およびその家族からの苦情内容等の記録、ホーム内での事故の記録等を行うこと」とされています。

利用者の受付窓口としての業務も行う生活相談員は、苦情があればその内容を聞き取り記録し、他の職員とも情報を共有、今後の介護サービスに役立てていきます。

働き先

生活相談員の働き先はおもに以下になります。

▼生活相談員の働き先

相談業務や計画書作成などの介護事務のほか、介護職員のシフト調整を行ったり、小規模の事業所の場合は利用者の送迎や介護業務も行うことがあります。

生活相談員になるには(要件)

「生活相談員」はたとえば「介護福祉士」のような資格名ではなく、職種の名称なので、相談員になるための資格試験などはありませんが、この職種に就くには

「社会福祉法第19条第1項各号のいずれかに該当する者又はこれと同等以上の能力を有すると認められる者」

と社会福祉法で規定されていて、その資格要件は次のようになっています。

必要資格要件

  1. 大学等において、厚生労働大臣の指定する社会福祉に関する科目を修めて卒業した者
    (社会福祉法第19条第1項第1号)
  2. 厚生労働大臣の指定する養成機関又は講習会の課程を修了した者
    (社会福祉法第19条第1項第2号)
  3. 社会福祉士(社会福祉法第19号第1項第3号)
  4. 厚生労働大臣の指定する社会福祉事業従事者試験に合格した者
    (社会福祉法第19号第1項第4号)
  5. 精神保健福祉士
    (社会福祉法第19号第1項第5号及び社会福祉法施行規則第1条の2第1号)
  6. 大学において、社会福祉法第19号第1項第1号に規定する厚生労働大臣の指定する社会福祉に関する科目を修めて、大学院への入学を認められた者
    (社会福祉法第19号第1項第5号及び社会福祉法施行規則第1条の2第2号)

規定では1~6の資格要件以外に「これと同等以上の能力を有すると認められる者」も生活相談員として任用できるとなっているので、これに該当する者として介護福祉士介護支援専門員等を資格要件に認めている都道府県もありますが、そうではないところもあり、地域により認められる要件が異なっています。

給与相場

生活相談員の給与相場は、介護労働安定センターが実施した「平成29年度介護労働実態調査」によると、日給や時間給では平均額より多少低めの金額になっていますが、多くの生活相談員は常勤での勤務なので月給と思われ、月給の平均給与額227,275円に対しては、生活相談員の月給は244,062円と、平均より若干高い水準になっています。

また、厚生労働省の平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要では、月給・常勤の生活相談員の平均給与額は318,660円となっています。

介護職種別の月給賃金

出典 介護労働安定センター

生活相談員の時給・日給は介護職全体を見ても低いですが、時間給は1,046円(労働者全体では1,157円)、日給では7,934円(労働者全体では9,796円)となっています。

介護職種別の日給賃金

介護職種別の時給賃金

出典 介護労働安定センター

生活相談員の配置基準

生活相談員の配置基準は施設の種類により以下のようになっています。

デイサービス

サービスの提供時間に応じて専従で1名以上、生活相談員か介護職員のうち1名以上は常勤

特別養護老人ホーム

入居者100名に対して1名、介護付き有料老人ホームでは常勤で1名以上

介護老人保健施設

入居者100名に対し1名の支援相談員を配置

ショートステイ(短期入所生活介護サービス)

利用者100名につき1名(常勤換算)
*うち1名は常勤(利用定員が20名未満の併設事業所除く)

他に特定施設入居者生活介護の指定を受けているサービス付き高齢者住宅やケアハウス、有料老人ホームでは、常勤で1名以上、利用者100名に対して1名以上(常勤換算)という基準です。

生活相談員のメリット

やりがいが大きい

生活相談員はケアに直接かかわるヘルパーなどとはまた違った形で、利用者さんに寄り添える仕事です。

その人の状況を詳しく聞き取って理解していくことが必要で、プライベートなことを聞くことも多いことから、精神的な関わりがより深く、ひとのために働いている、役立っているというやりがいを感じることができます。

夜勤が無い

介護職のなかでも入居型の施設には夜勤がつきものですが、生活相談員の場合はほとんどが日勤のみで、常勤の生活相談員の多くは朝8時半ころ出勤し、夕方6時頃退勤という勤務が多いようです。

介護職員との兼務などでない限り夜勤が無く、生活のリズムも崩れにくいのがメリットです。

成果が目に見える

利用者の問題や悩みに直接関わって動くので、解決までの過程も目に見えて、自分の仕事の成果が実感でき、それがやりがいにもつながります。

生活相談員のデメリット

仕事の範囲が広すぎる

生活相談員の仕事は、はっきりと範囲が定義されているわけではないので、施設によっては利用者の送迎や介護業務など内容が広がりすぎて、相談業務とは全く異なる仕事を任されることもあります。

やりがいを見失うことも

施設によりますが、生活相談員のもともとの仕事以外が増え過ぎた場合は、相談された問題を解決したり利用者のためのより良いケアを作り上げる、という本来の仕事のやりがいを見失い「こんなはずじゃなかった」と感じる人もいるようです。

生活相談員に向いている人

コミュニュケーション能力が高い人

コミュニュケーション能力は介護の仕事全般に必要なものですが、中でも生活相談員は利用者や家族だけではなく、ケアマネジャーやヘルパー、地域の行政や医療担当者とも連携して働く仕事なので、これらの人と上手にコミュニケーションできることが大事です。

時間管理が上手い人

時には利用者宅を訪問して相談を受けたり、入居やサービス開始の契約事務、援助計画の作成など、限られた時間で広い業務をこなす生活相談員は、仕事の時間配分も重要なので、スケジューリングが上手な人にも向いています。

柔軟な人

ひとつの仕事をコツコツやるというよりも、幅広い視点で状況を見て周囲と連携しながら行う仕事なので、周囲の意見を取り入れる柔軟さや、状況に応じてするべきことを考えられる臨機応変さがある、柔軟な人に向いているでしょう。

責任感のある人

利用者の悩みに向き合う仕事であり、施設や事業所の窓口としての顔を持つ生活相談員には、信頼できる雰囲気や責任感のある態度が求められます。

特に苦情への対応には曖昧な態度や逃げ腰はNGなので、自分の仕事として責任を持って業務に向き合える人が向いています。

生活相談員に向いていない人

自分の考えに固執する人

介護サービスの提案や悩みの解決など、こちらが良いと思っていることでも、利用者の希望や考えが違っていることもあります。

そうした場合には、まず利用者の立場に立って一緒に考えて、寄り添っていくことが求められます。自分の考えに固執して押し付けてしまう人には向いていないでしょう。

協調性のない人

生活相談員には、多くの人と関わりながら進めていく仕事が多いので、周囲の人への確実な報告や相談、コミュニケーションを取ることが重要です。

いつも独断で仕事を進めてしまうような協調性のない人には向いていません。

短気な人

高齢者はゆっくりと話す人が多いですし、言いたいことや考えがまとまらないで、同じ話を繰り返してしまうこともあります。

生活相談員はじっくりと話を聞いて、どんな要望があるのか理解することが必要な仕事なので、短気で答えを急いでしまう人には向いていないでしょう。

事務作業が不得意な人

報告・連絡のための書類や、個別援助計画、契約書類の作成など、生活相談員の仕事には必要な事務作業も多くあり、効率よく片付けていかなければ業務全体が滞ってしまいます。

事務作業が不得意な人にはあまり向いていません。

おわりに

生活の中の問題点や援助が必要な事柄をすくい上げ、より良く生活できるには何が必要か、方法を考えていく生活相談員は、高齢者が自分らしく毎日を過ごすための手助けをする仕事といえます。

幅広い業務の中で、人間関係やスキルを高められるのもこの仕事の魅力です。
人が好きで、人のために役立つ仕事がしたい、と考えている人にはぜひおすすめしたいと思います。

 

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