小規模多機能型居宅介護とは|サービス内容・一日の流れ・メリット・デメリットを解説

介護の123編集部
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小規模多機能型居宅介護は、地域密着型サービスと呼ばれその地域に住所がある人のみが利用可能です。住み慣れた地域で安心して暮らし続けることが出来るように通い・訪問・宿泊のサービスを組み合わせて提供される2006年に創設された比較的新しい介護保険のサービスです。

ここでは、小規模多機能型居宅介護のサービス内容、料金・費用、入居条件、1日の流れ、メリット・デメリット、利用方法・選び方、についてご説明します。

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小規模多機能型居宅介護とは

通所介護を中心とした介護サービス

小規模多機能型居宅介護は、

  • 施設への「通い」
  • 施設での「宿泊(泊り)」
  • 施設からの「訪問」

この3つのサービスを同じ事業所で提供する介護サービスです。

通所介護のように施設へ通うサービスを中心として、利用者の様態や希望に応じて随時「泊まり」や「訪問」を組み合わせた介護サービスを提供し、中重度になっても在宅生活が継続できるように支援をします。

他の介護サービスでは、

とそれぞれ異なる介護事業所が利用者と契約をしてサービスを提供しますが小規模多機能型居宅介護では全て同じ事業所がこれらのサービスを提供することが特徴です。

それにより馴染みの職員が、利用者の状況を随時把握することが出来るため、より適切なサービスを提供することが可能です。

訪問回数と時間

小規模多機能型居宅介護では、利用料金が月額になっているため原則としてサービス回数に応じて利用料金が変わるということはなく安心してサービスを受けることが可能です。

また提供される時間についても何分以上や何分以下という制限はありません。

ただし事業所ごとに登録利用者数が決められており、全ての利用者にサービスが提供されるため一人の利用者が無制限にサービスの提供を受けられる訳ではありません

また、利用料金についてもサービスの利用ごとに食費、宿泊代、レクリエーション代などが必要となります。

事業所数

小規模多機能型居宅介護の事業所数

小規模多機能型居宅介護の事業所数は2012年10月で3,849事業所、2014年4月で4,337事業所、2016年4月で4,984事業所とその数は徐々に増加しています。

参考 厚生労働省(小規模多機能型居宅介護)

利用者数

小規模多機能型居宅介護の利用者数

小規模多機能型居宅介護の年間の累計利用者数は2014年で91万0,900人、2015年で99万6,100人、2016年で106万3,300人、2017年で112万9,300人、2018年で118万人と徐々に増加しています。

以前は一事業所の利用定員が25名までだったものが、平成27年度の介護保険改正で29名まで登録可能となったことも利用の増加の一因になっています。

参考 厚生労働省(厚生労働統計一覧)

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提供されるサービス内容

小規模多機能型居宅介護では、どのようなサービスが提供されるかを見ていきます。

通所

小規模多機能型居宅介護は、事業所に登録できる利用者数が29名以下と決められています。

その中で、一日あたりの通所サービスは18名までと決められているので顔馴染みの利用者が多くなるという特徴があります。

利用する時間についても特に制限はありませんので、食事のみや入浴のみなど一人ひとりにあった曜日や時間帯で利用することが出来ます。

宿泊

小規模多機能型居宅介護で提供される宿泊サービスは、一日あたり9名までと決められています。

日中は通所サービスを利用して、その後に宿泊をしたり緊急時に空きがあれば宿泊することが出来たりと柔軟な対応をしてもらうことが出来ることが特徴です。

訪問

小規模多機能型居宅介護で提供される訪問サービスで利用できることは、通常の訪問介護と遜色ありません。在宅介護サービスの訪問介護では時間やサービス内容について生活援助や身体介護のような区分けがあります。

しかし、小規模多機能型居宅介護にはそのような区分けはないので、ほんの短時間の利用や夜間の対応など柔軟な対応をしてもらうことが出来ることが特徴となっています。

その他

小規模多機能型居宅介護は、利用料金は月額で決まっており提供時間についても制限はありません。そのような制度から、過剰なサービスを提供した場合に事業所側の負担が大きくなるという特徴があります。

しかし、サービス提供を抑制することが無いように「過少サービス減算」という制度があります。

これは、登録者1人あたりの平均利用回数(通所、宿泊、訪問の合計)が4回を下回る場合に利用料金を減算(削減)するという制度です。それにより、適切なサービス提供回数を維持するような制度となっています。

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「デイサービス」「訪問介護」「ショートステイ」との違い

介護の123編集部
介護の123編集部

小規模多機能型居宅介護と、訪問介護、デイサービス、通所介護(ショートステイ)の違いを比較してみました。

 

 小規模多機能訪問介護デイ
サービス
ショート
ステイ
提供時間短時間や時間の延長など
柔軟な対応が可能で
食事・入浴のみなども
対応が可能な事業所も
決められた時間・回数に
応じたサービスが提供
ある程度決められた
時間割に沿って
サービスが提供
長期間の利用が
可能
利用料金月額制
利用制限なし
使った分だけ
料金が必要
日数(回数)に
応じて必要
使った分だけ
料金が必要
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小規模多機能型居宅介護にかかる料金・費用

小規模多機能型居宅介護の料金・費用は要介護度により異なります。

一般的には、基本利用料金として要介護度に応じて月額4千円~3万円程度(一割負担の場合)が必要で、その他にサービスの利用に応じた食事代や宿泊代が別途必要となります。

在宅介護サービスサービスのようにサービスの利用限度額という考え方は無く、決められた単位数を超えた場合に全額自己負担(自費請求)になるということは無いので安心してサービスを利用することが出来ます。

なお、小規模多機能型居宅介護を利用している場合でも訪問看護や訪問リハビリテーションの医療系サービス、また福祉用具貸与を利用することが出来るため、これらを利用した場合には別途利用料金が必要となります。

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小規模多機能型居宅介護の一日の流れ

自宅で生活をしながら通所、訪問、宿泊を組み合わせて複合的にサービスを提供する小規模多機能型居宅介護の一日の流れを見ていきます。

小規模多機能型居宅介護の一日の流れ
  • 6:30
    起床・着替え・トイレ誘導・血圧測定や検温などの体調管理
  • 7:00
    朝食・服薬管理・口腔ケア
  • 8:00
    訪問・送迎
    自宅に訪問し、通所サービスの準備を手伝います。朝の迎えを行います。
  • 10:00
    入浴・機能訓練
    利用者の希望に応じたメニューを行います。
  • 12:00
    昼食・服薬管理・口腔ケア
  • 13:30
    レクリエーション・作業療法
  • 15:00
    おやつ
  • 17:30
    夕食・服薬管理・口腔ケア・送迎
    帰宅される方を職員が自宅まで送ります。
  • 19:00
    着替え・トイレ誘導
  • 21:00
    就寝

小規模多機能型居宅介護のメリット

【メリット1】決められた利用料金の中で全ての介護サービスを受けることが出来る

小規模多機能型居宅介護では、通所、訪問、宿泊のサービスを決められた利用料金の中で受けることが可能です。

サービスの限度額を気にすることなく利用できることは大きなメリットです。

【メリット2】柔軟なサービスの利用が可能

通所や訪問については時間や回数に制限が無いので、入浴のみや食事のみなど短時間の利用などにも対応が可能です。

【メリット3】馴染みの職員に対応してもらうことが可能

小規模という名前の通り、少人数の利用者をひとつの事業所内で対応するため顔馴染みの職員から介護を受けることが出来ます。

また、利用者同士も顔馴染みになりやすいことも安心に繋がります。

小規模多機能型居宅介護のデメリット

【デメリット1】今までの介護サービス事業所を利用できなくなる

小規模多機能型居宅介護の利用を始めると、ケアマネジャーはその事業所の職員が担当することになります。

また今まで利用していた在宅介護サービスも利用できなくなるので、制度を理解して利用を始めなくてはいけません。

【デメリット2】事業所を変更することが難しい

小規模多機能型居宅介護は、地域密着型サービスと呼ばれサービスです。

比較的近い地域にある事業所を選択することが多いため、利用する事業所が合わない場合でも他の事業所に変更することは難しい場合があります。

【デメリット3】サービス利用が少ない場合でも定額の利用料金が必要

小規模多機能型居宅介護は月額で利用料金が決まるため、サービス利用が少ない場合でも一定の金額が必要となります。

サービス利用が少ない方の場合は、割高になることもあるかもしれません。

人員の配置基準

小規模多機能型居宅介護にはどのような人員が配置されているのでしょうか。配置基準を見ていきます。

代表者、管理者

認知症対応型サービス事業管理者研修を修了した者とされています。管理者は常勤で専従でなくてはいけません。どちらも施設の管理責任者として、経験や研修の受講を求められています。

ケアマネジャー

小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修を修了した職員を1人以上配置する必要があります。

小規模多機能型居宅介護を利用する前に担当していたケアマネジャーがいる場合には、利用開始後は施設のケアマネジャーに代わります。

介護職員

日中の職員体制として、通いサービスでは利用者3名に対して介護職員1人、訪問サービスとして1人以上が必要です。夜間帯については、夜勤介護職員が1人以上、宿直職員が1人以上必要です。

看護職員

介護職員の人員配置の基準のうち1人以上が看護職員(看護師、准看護師)でなくてはいけません。
小規模多機能型居宅介護では、基準上は決して手厚い看護体制は求められていません。

設備基準

小規模多機能型居宅介護は、通いサービスの他にも宿泊サービスにも対応できる設備が求められます。具体的にはどのような設備が求められるのでしょうか。

立地

地域密着型サービスのため、住宅地の中で家族や地域住民との交流の機会が確保される場所に位置していることが必要です。

宿泊室

原則として個室の宿泊室が必要ですが、建物の構造上困難な場合は個室以外の宿泊室を設けることが出来ます。面積の基準は、一人あたり7.43㎡(約4.5畳)以上が必要です。

居間や食堂

通いサービスを提供するため、機能を十分に発揮するために適当な広さが必要です。

その他の設備

台所、便所、洗面設備、浴室など生活のための設備が必要です。また、消火設備や非常災害に際して必要な設備の設置が必要とされています。

小規模多機能型居宅介護は、民家や既存の建物を改修して施設に作り変えるケースも多く見られます。バリアフリーや高齢者が使いやすいように改修されることが一般的です。

小規模多機能型居宅介護の利用方法

小規模多機能型居宅介護を利用するにはどのようにすればよいか、その流れを見ていきます。

①問い合わせ・相談

小規模多機能型居宅介護は地域密着型サービスと呼ばれ、その市区町村に住民票がある方しか利用することが出来ません。まずは住民票があるエリアにどのような施設あるかを確認し問い合わせを行います。

無料で利用できる「老人ホーム検索サイト」を使い希望するエリアなどから、複数の老人ホームを選びで資料を送ってもらいましょう。

その中で、金銭的に問題がないか、希望するサービスが整っているかなどを相談して確認することが重要です。

 

 

②見学・説明・申し込み

施設の見学を行い、小規模多機能型居宅介護でどのようなサービスを受けることが出来るのか、費用はどのくらい必要となるのかなどを確認します。そして内容に納得をして申し込みを行います。

なお、小規模多機能型居宅介護では利用定員数が決められているため空きが出るまでスグに利用が出来ない場合もあります。

 

③必要書類の準備

申込みの際には、利用申込書や介護保険証の写しなどの書類を提出します。施設によっては、健康診断書や診療情報提供書などの書類の提出を求められる場合もあります。

 

④面談

施設の職員が自宅などに訪問して面談を行います。その際に、利用を希望する方の状態や希望などを確認します。

 

⑤審査・判定

書類や面談の結果から、施設の職員によって利用の可否を審査します。小規模多機能型居宅介護の利用は、通所、宿泊の場合には集団での生活となることから感染症や医療依存度が高い場合には利用が難しい場合もあります。

 

⑥契約

介護保険サービスの利用は、事業所と利用者が契約を行うことで開始されます。利用契約書や重要事項説明書の説明を受けて契約を交わします。その際に、不明な点があれば納得のいくまで説明を受けるようにします。

小規模多機能型居宅介護の選び方

施設の情報は、市区町村のホームページや地域の介護保険情報が掲載された冊子などから選ぶことが可能です。小規模多機能型居宅介護を選ぶ場合にはどのようにすればよいでしょうか。

①複数の事業所を比較・検討する

複数の施設を比較するために老人ホーム検索サイトの利用をおすすめします。

当サイトが厳選した利用満足度の高い老人ホーム検索サイトをまとめましたので参考にしていただければ幸いです。

②サービス提供者の対応・知識を確認する

利用前には見学をして、サービス提供者の対応や知識を確認するようにすると安心してサービスを利用することが出来ます。また、可能であれば利用中の利用者の様子を見ておくのも重要です。

③契約内容を確認する

介護サービスは利用者と事業所の契約で開始されます。契約書や重要事項説明書は細かな文字で書かれていることも多いので、不明な点は利用前に確認をするようにしましょう。

おわりに

小規模多機能型居宅介護は、通いを中心に訪問、宿泊までひとつの事業所で提供され馴染みの職員が対応してくれるため、利用者や家族にとって心強いサービスと言えます。

今後の更なる高齢化社会や認知症高齢者の増加の中で、小規模多機能型居宅介護は地域包括ケアシステムの中心的な役割を担うサービスとして期待されています。

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