おむつ使用証明書とは|大人用紙おむつの医療費控除申請方法を徹底解説

在宅介護や自分自身で失禁対処品を使われている方の中には月々のおむつ代に悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

公益財団法人 家計経済研究所の調査によると、在宅での介護にかかる費用は平均で5万円とも言われていて、この金額も介護度が高くなるほど高額になる傾向があり、医療費、おむつ代も高くなっていくことが伺えます。

実は、このおむつ代で医療費控除を受けられる場合があります。医療費控除が受けられるなら、何よりも節税になりますし、検討の余地ありです。

今回は医療費控除を受けるための「おむつ使用証明書」について解説したいと思います。

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おむつ使用証明書とは

おむつ使用証明書とは「医師の判断でおむつ使用の必要性があると判断された上で」購入あるいはレンタルしたおむつ代金について、医療費控除を受ける際に必要な書類のことです。

医師の判断なくおむつを購入しても、医療費控除の対象とならないのでご注意ください。

この「医師により発行されたおむつ使用証明書」は初めて介護おむつ購入費用を医療費控除として確定申告する場合に必要となります。

ちなみに、その翌年からは「おむつ使用証明書」は提出する必要がなく、代わりに「市町村で発行されたおむつ使用証明書」あるいは「主治医意見書の写し」を用意する必要があります。

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医療費控除とは

医療費控除とは、医療費が高くなった場合に、その負担を少しでも軽くするために、一部の医療費負担を税金から差し引くことです。

医療費控除を受けられる人

医療費控除を受けられる方は一年間(確定申告する前年の1/1から12/31まで)の医療費総額が以下の二点に該当する方です。

  1. 「10万円」を超える場合
  2. 「所得金額の5%の金額」を超える場合

ここで注意して欲しい点としては、医療費控除の申請は「5年まで遡れる」ということです。例えば、現在が2018年2月であれば、2017年から5年遡れるので、2012年まで遡ることが可能になります。

医療費控除の対象になるもの一覧

基本的に医師あるいは歯科医師が治療目的として処置したものについては認められます。

そのため、予防目的、美容目的、健康増進が目的なものは対象になりません。

具体的には以下の通りです。

病院への入院費や通院費

  • 診療費、治療費、入院費
  • 病院までの交通費
  • 診断書
  • マッサージ代、あんま代など
  • 松葉杖や義肢などの購入費用
  • 視力回復手術、メガネ代、コンタクトレンズ代
  • おむつ代

出産費用

  • 出産における定期検診や費用
  • 流産時、中絶時の費用

歯科処置費用

  • 虫歯治療費
  • 金歯、銀歯、入れ歯などの義歯費用
  • 歯列矯正費用

医薬品費用

  • 医師の処方によって薬局で購入をした医薬品費用
  • 治療のために、病院等に行かず、薬局で購入した医薬品(OTC医薬品)費用

医療費控除の対象となる紙おむつ・尿取りパッド

基本的に、おむつの商品パッケージには「(社)日本衛生材料工業連合会のガイドラインに基づく表示」が記載されており、そこに「大人用おむつ」という記載が品名欄にあれば、医療費控除対象商品になります。

テープ(大人用紙おむつ)

パッド(大人用紙おむつ)

紙オムツ、尿取りパッドにも医療費控除対象品でないものが存在します。そういった場合、品名欄に「大人用おむつ」と書かれていませんので、ご注意下さい。
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おむつ使用証明書発行ができる方の条件

おむつ使用証明書が発行できる方の条件は以下の条件を満たした方が対象となります。ちなみに、医療費控除適用に年齢は関係ありません。

  • 税金を納付している方
  • 傷病により概ね6ヶ月以上にわたり寝たきり状態にあると医師に認められた方
  • 傷病について医師による治療を継続して行う必要があり、おむつの使用が必要であると認められた方
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おむつ使用証明書の発行手数料

おむつ使用証明書の発行は病院等で行うことができます。その際に、手数料が必要となります。

主に無料のところが多いようですが、手数料については病院ごとに金額が異なりますので、ご注意ください。

発行手数料の例

 発行手数料
北海道室蘭市250円
東京都渋谷区無料
埼玉県越生町無料
大阪府茨木市300円
沖縄県宜野湾市200円
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おむつ使用証明書の書き方

おむつ使用証明書は各都道府県自治体ホームページや各おむつメーカーのホームページでもダウンロードできます。ダウンロードした書類を印刷し、おむつ使用者のお名前、ご住所、生年月日などを記入して、かかりつけ医にご相談ください。

その際に、具体的な症状の書き方等を教えてもらえます。医師の署名がもらえたら、医療費控除明細書などと一緒に税務署に提出してください。

おむつ使用証明書

医療費控除を受けるための必要書類

必要書類は以下の通りです。

  1. 勤務先の源泉徴収票
  2. 医療費の領収書やレシート(合計額の計算のため、提出はしない)
  3. 医療費通知(なくても良いが、あれば便利です)
  4. 交通費の領収書(タクシー代など)
  5. 医療費控除の明細書
  6. 確定申告書A様式
  7. マイナンバー本人確認書類の添付台紙

医療費領収書およびレシートの注意点ですが、2018年の確定申告から、つまりは2017年度分の医療費計上に関しては、レシートや領収書の添付は必要なくなり、「医療費控除の明細書」に、各医療機関の合計額を記入するのみとなります。

ただし、医療費領収書およびレシートは自宅で5年間保存する必要があります。いざという時に提出を求められることがあるので、紛失などに注意して下さい。

医療費控除額の計算方法

所得税額の算出方法(年末調整)

課税給与
所得金額(A)
税率(B)控除額(C)税額
=(A)×(B)-(C)
195万円以下5%(A)×5%
195万円以上~330万円以下10%97,500円(A)×10%-97,500円
330万円以上~695万円以下20%427,500円(A)×20%-427,500円
695万円以上~900万円以下23%636,000円(A)×23%-636,000円
900万円以上~1,742万円以下33%1,536,000円(A)×33%-1,536,000円

医療費控除の計算式は以下の2通りになります。

  • 所得金額が200万円未満の場合
  • 所得金額が200万円以上の場合

【1つ目】所得金額が200万円未満の場合

所得金額が180万円の場合、総所得金額の5%

つまり、【1,800,000円×0.05=90,000円】

9万円を超える医療費を還付申告することで医療費控除することができます。

計算方法

例)課税所得額180万円、1年間の医療費の合計20万円
↓所得税額
180万円(課税所得額)×5%-0円(所得控除額)=90,000円
↓還付額
11万円(医療費控除額)×5%=5,500円
90,000円のうち、5,500円が還付される

【2つ目】所得金額が200万円以上の場合

所得金額が200万円の場合、10万円を超える医療費を還付申告することで医療費控除することができます。

計算方法

例)課税所得額210万円、1年間の医療費の合計20万円
↓所得税額
210万円(課税所得額)×10%-97,500円(所得控除額)=112,500円
↓還付額
10万円(医療費控除額)×10%=10,000円
112,500円のうち、10,000円が還付される

 

  1. 医療費についてはそれらを証明する領収書および証明書(おむつ使用証明書など)が必要となります。どれも紛失や取得忘れに気をつけましょう。
  2. 「各種保険による補填金額」とは生命保険や損害保険からの医療保険金、社会保険や共済の給付金、医療費のための損害賠償金、その他の互助組織から受ける医療費のための給付金などのことです。以上の金額によっては、控除額はぐっと下がります。
  3. 総所得金額の5%については10万円以上であれば、一律10万円として医療費控除額を計算して下さい。

医療費控除申請手続の流れ

医療費控除の申請手順は以下の通りです。

【1】医療費支出金額の算出

同一生計の家族の領収書やレシートなどを集め、医療機関や薬局ごとに合計金額を算出する。

 

【2】医療費控除明細書への転記

【1】で算出した各金額を医療費控除の明細書に転記します。

 

【3】医療費控除額の計算

医療費控除明細書の下部に医療費控除額計算欄があるので、各医療費金額を転記後、医療費控除額を計算します。

 

【4】確定申告書A様式の記入

医療費控除額を計算できれば、次に確定申告書A様式にご自身の収入、所得控除、所得税などを源泉徴収を基に書き込みます。医療費控除の欄には③で計算した控除額を記入するようにして下さい。

 

【5】税務署に提出

上記で作成した「医療費控除明細書」と「確定申告書A様式」の記入が完了したら、「源泉徴収票」、「マイナンバー本人確認書類」と一緒に税務署に提出して下さい。

ちなみに提出方法としては、「税務署に直接持参」、「税務署に郵送」、「e-Taxによる提出」の3つの方法があります。

おむつ使用証明書の疑問を解決Q&A

おむつ使用証明書はさかのぼって確定申告できるの?

さかのぼって確定申告できるかを見るためには、医師により発行してもらったおむつ使用証明書の「必要期間」に記載されている日付【○年〇月〇日】以降に購入されたおむつ代であれば医療費控除の対象です。
例)
・おむつを購入が6月1日
・おむつ使用証明書の必要期間が7月1日
・おむつ使用証明書の発行が8月1日

この場合、重要なのは「おむつ使用証明書の必要期間」であるため、7月1日以降に購入されたおむつ代はすべて医療費控除の対象になります。ただし、6月1日~6月30日に購入された分は含まれません。

おむつ使用証明書は入院中でも医療費控除の対象になるの?

医師の判断によりおむつを使用された場合、医療費控除の対象になります。

おむつ使用証明書は毎年提出が必要なの?

必要です。ここで注意して頂きたいのが、おむつ購入費用の確定申告を行う1年目には「医師が発行したおむつ使用証明書」が必要であり、2年目以降は毎年その翌年からは「医師が発行したおむつ使用証明書」は提出する必要がなく、代わりに「市町村で発行されたおむつ使用証明書」あるいは「主治医意見書の写し」を用意する必要があります。

対象者が死亡した場合の申告はどうなるの?

死亡時であっても、条件を満たしていれば、申告することは可能です。上記の場合、死亡日を基準として、申告可能かどうか判断されます。

寝たきりではないけど医療費控除はできないの?

基本的に概ね6ヶ月以上寝たきりの方でない場合は医療費控除対象ではありません。

おわりに

みなさん、おむつ使用証明書について分かって頂けましたでしょうか。何よりもおむつ使用者であっても、「概ね6ヶ月以上寝たきりの方」でないと医療費控除を受けられないということがポイントになります。

申請する際は、レシート等の提出は不要ですが、しっかり保存するよう心掛けましょう。

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