親にMini-Cog(ミニコグ)をやってもらおうと思うんだけど、誰でもできるのかな?
このように
- Mini-Cog(ミニコグ)について詳しく知りたい
- 親が認知症の疑いがあるのでテストしたい
- Mini-Cogのカットオフ値が知りたい
など上記の方々はこの記事を読むことで解決できます。
この記事では、Mini-Cog(ミニコグ)とは、Mini-Cogを行う時の注意点、Mini-Cogを行う、Mini-Cogの評価(カットオフ値)、などについてわかりやすく解説していますのでぜひ参考にしてみてください。
Mini-Cog(ミニコグ)とは
Mini-Cogとは、日本語の読み方でミニコグといい、認知症かどうかを簡易的にスクリーニング(ふるい分け)するため知能検査になります。
Mini-Cog(ミニコグ)は、2000年にアメリカの南カルフォルニア大学のSoo Borsonらによって公表された認知症の簡易診断テストで、21ヵ国語の翻訳も作成されています。その中に日本語も含まれています。
Mini-Cog(ミニコグ)で何がわかる?
Mini-Cog(ミニコグ)は、3つの評価項目から5点満点中、2点以下で認知症の可能性(認知機能の低下)が高いことがわかる仕組みとなっています。
・即時再生
・遅延再生
・時計描写
Mini-Cog(ミニコグ)は誰でもできる
テスト時間はおおよそ3分程度となっており、どなたでも簡単にテストをすることが可能です。
- 自宅に居ながら家族にテストをしたい方
- 病院で患者様にテストをしたい医療従事者
- 介護施設で利用者様にテストをしたい介護職員
などさまざまなシーンでMini-Cog(ミニコグ)は簡単に行うことができます。
Mini-Cog(ミニコグ)で準備するもの
Mini-Cog(ミニコグ)は当サイトでも行うことができます。
しかし、紙などに書いてご家族にやってもらいたい方はMini-Cog(ミニコグ)を行う前に、準備しておくものは以下になります。
- Mini-Cog(ミニコグ)の評価用紙(PDFダウンロード)
- 筆記用具
出典 mini-cog.com
Mini-Cog(ミニコグ)を行う時の注意点
Mini-Cog(ミニコグ)を行う時の注意点としては、以下の通りです。
- 無理やりMini-Cogを受けさせない
- Mini-Cogを受けてもらう時に自尊心を傷つけないように伝える
- 本人が本当にやりたいと思ってから行うようにする
- Mini-Cogを受けた後のアフターフォローをする
本人のプライドを傷つけないようにMini-Cog(ミニコグ)を行うことが最大のポイントです。
万が一、点数が悪く本人がひどく落ち込んでしまう場合も想定して、「テストが悪くても認知症と確定したわけではないから大丈夫」などの声掛けは大切です。
検査終了後のアフターケアは非常に重要です。
「疲れましたか?」という言葉をかけたり、嫌な気分のまま検査を終わらせないように注意しましょう。
Mini-Cog(ミニコグ)を行う
Mini-Cog(ミニコグ)を行う前に、リラックスできる環境を整え、本人のプライドを傷つけないように注意しながら行ってください。
【問1】即時再生
これから私が3つの言葉を言います。私が言った言葉を繰り返してください。
3つの言葉は、
- 桜
- 猫
- 電車
あとでまた聞きますので、よく覚えておいてください。
※ここでは採点はしません。
3つの言葉は、1語ずつ、ゆっくりと言います。
耳が遠い人もいるので、3つの言葉を3回は繰り返してください。
3回言っても繰り返せない場合は、問2へ行きます。
【問2】時計描写
それでは、次は時計を描いてもらいます。
まず、時計の円を描いてください。
次に時間を示す数字を描いてください。
では、「11時10分」を示す時計の針を描いてください。
時計の針が11と2(11時10分)を指していることを確認します。
針の長さは採点しません。
時計が描けなかった場合や描くことを拒否した場合は、不正解とします。
【問3】遅延再生
さっき覚えてもらった3つの言葉は何でしたか?
ヒントを無しで答えれた場合のみ、正解とします。
Mini-Cog(ミニコグ)の評価(カットオフ値)
Mini-Cog(ミニコグ)のテストを終えましたら、評価(カットオフ値)を確認します。
ある検査の「陽性と陰性」「正常と罹患」などを識別するために区切る値。
Mini-Cog(ミニコグ)は、3つの評価項目から5点満点となります。
ただ、このテストにより2点以下だとしても認知症が確定したわけではなく、あくまで参考程度にとらえて、気になる方は病院へ行かれることをおすすめします。
4点~5点の方
異常がなく今のところ認知症の可能性は薄いでしょう。今のうちから認知症対策をしておいた方が良いでしょう。
3点の方
軽度認知症の疑いがあります。
軽度認知障害(MCI)を早期発見できる血液検査(MCIスクリーニング検査)をおすすめします。
または、認知機能の低下の原因が「加齢によるものか」「病気によるものか」を診察してくれる物忘れ外来、認知症外来への受診をおすすめします。
0点~2点の方
0点、1点、2点は認知症の疑いが強いと判断されます。
早めに認知症の精密検査をされた方が良いでしょう。
探す病院は、「脳神経内科」「脳神経外科」「精神科」「老年科」などになります。
認知症専門医がいる病院に診てもらい検査を受けられることをおすすめします。
おわりに
Mini-Cog(ミニコグ)で認知症は認知機能の低下が簡単にわかるため誰でも気軽に試すことができます。
たとえ悪い点数だったとしても、落ち込まず、物忘れ外来や認知症外来に行って検査されることが大切です。
認知症はゆっくりと進行していますので、良い点数の方も悪い点数の方も、今の状態を維持させるために早めに認知症予防対策をしていきましょう。
・mini-cog.com