アルツハイマー型認知症の原因と症状を徹底解説!

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女性

アルツハイマー型認知症って何が原因で発症するのかな?

このように

  • アルツハイマー型認知症の原因について詳しく知りたい
  • アルツハイマー型認知症の症状について知りたい

など上記の方々はこの記事を読むことで解決できます。

介護の123編集部
介護の123編集部

この記事では、アルツハイマー型認知症が発症するしくみ、アルツハイマー型認知症の発症原因、アルツハイマー型認知症の平均寿命、アルツハイマー型認知症と物忘れの違い、アルツハイマー型認知症の初期症状、アルツハイマー型認知症とうつ病の違い、などについてわかりやすく解説していますのでぜひ参考にしてみてください。

アルツハイマー型認知症が発症するしくみ

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アルツハイマー型認知症は発症する20年も前から脳の病変が始まっていると言われています。

アルツハイマー型認知症を発症させる原因物質は2つあります。

  • アミロイドβたんぱく質
  • タウたんぱく質

アミロイドβ(ベータ)たんぱく質とは

アミロイドβたんぱく質とは、健康的な人の脳内にもあるたんぱく質の一種で、脳のゴミと呼ばれています。

通常は6時間以上の睡眠中にアミロイドβたんぱく質が脳の血管から外へ排出されます。質の良い睡眠でなければ、アミロイドβたんぱく質は外へ出ていきません。

しかし、アミロイドβが脳内で異常に蓄積されることで、神経細胞が死滅し脳が委縮していきます。

アミロイドβが脳に蓄積されると、老人斑といわれる染みのようなものを作ります。

これにより脳の神経細胞の情報伝達ができなくなることで、アルツハイマー型認知症の症状が現れると言われています。

タウ・たんぱく質とは

タウ・たんぱく質とは、健康的な人の脳の中枢神経細胞にあるたんぱく質の一種です。脳の神経伝達をうまく機能させる必須のたんぱく質になります。

しかし、タウ・たんぱく質に異常が生じることで、神経細胞に繊維化し沈着することで神経原繊維変化をもたらし、これにより脳の神経細胞が死滅し脳の萎縮を招きます。

これにより脳の神経細胞の情報伝達ができなくなることで、アルツハイマー型認知症の症状が現れます。

タウ・たんぱく質が原因で発症する病気は、アルツハイマー型認知症、前頭側頭葉変性症、タウオパチーがあります。

アルツハイマー型認知症の発症原因

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アルツハイマー型認知症が発症するしくみは、

  • アミロイドβたんぱく質
  • タウたんぱく質

が脳の神経細胞に蓄積させたり沈着することで、神経細胞が死滅し脳が委縮、アルツハイマー型認知症が発症することがわかりました。

それでは、なぜ脳内の神経細胞に「アミロイドβたんぱく質」と「タウたんぱく質」が異常に溜まるのか。その原因は以下の5つになります。

  1. 運動不足
  2. 不健康な食事
  3. 質の悪い睡眠
  4. 認知活動の低下
  5. 加齢
  6. 遺伝
介護の123編集部
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アルツハイマー型認知症の発症原因を1つずつ説明していきます。

【発症原因①】運動不足

アルツハイマー型認知症の発症原因の1つで運動不足が指摘されています。

高齢者が運動することは認知機能の向上、認知症予防効果があることがいくつかの研究でわかっています。

2020年にアメリカのカンザス大学の研究で、早期アルツハイマー病患者68人の高齢者を対象に26 週間 (6 か月) 、週 150 分の有酸素運動と非有酸素ストレッチおよびトーニング コントロール介入の効果を比較し、記憶と実行機能の複合スコア、機能的能力、抑うつ症状を評価しました。その結果、機能的能力のわずかな増加、心肺機能が向上し、記憶力の向上と海馬委縮の減少に関連してることがわかりました。

つまり、運動をすることで、早期アルツハイマー病の人でも一定の効果があることがわかります。

適度な運動などを心がけることで生活習慣病を予防し、さらに認知症予防にも繋がります。

参考 運動療法は認知症の予防に効く!効果のある体操や運動とは?

【発症原因②】不健康な食事

  • カップ麺、スナック菓子など塩分や糖分が多い食品
  • マーガリン、ラードなどのトランス脂肪酸が多い食べ物
  • コンビニ弁当、揚げ物、ケーキ、マヨネーズなどのサラダ油が多く使われている食べ物
  • アルコールを毎日大量に飲酒する
  • タバコを吸う

などこれらはアルツハイマー型認知症の発症リスクを高めるだけでなく、糖尿病や脳梗塞などの病気も引き起こします。

バランスのとれた食事、すなわち魚、野菜、果物、緑茶、豆類などの食べ物をを積極的に摂取することで認知症予防に繋がります。

参考 認知症などに予防改善の効果・効能がある食べ物|脳を活性化させる栄養成分一覧

【発症原因③】質の悪い睡眠

近年の研究では、睡眠不足や睡眠障害になると、脳にアルツハイマー型認知症の主要な発症要因の1つであるアミロイドβペプチドが急激に蓄積されるリスクがあることがわかってきました。

また、長く寝れば良いというわけでもなく、睡眠には「レム睡眠(浅い睡眠)」「ノンレム睡眠(深い睡眠)」があり、ノンレム睡眠のときにアルツハイマーの原因物質であるアミロイドβたんぱく質をより多く外に排出してくれます。

つまり、浅く質の悪い睡眠ではなく、深く質の良い睡眠を取ることが認知症予防に重要です。

参考 認知症にならないための良質な睡眠を取る7つのポイント

【発症原因④】認知活動の低下

人との交流をしている人に比べて人と交流していない人は、認知症になる割合が多いことがわかっています。

高齢者になるとどうしても外に出るのがおっくうになってきたり、足腰が痛むため、外出がためらわれるケースが多いです。

しかし、誰とも関わらないでいると認知症のリスクを上げてしまいますので、積極的に色々な人と交流を深め、誰でもいいので1日に最低1人と話をするようにすれば、認知機能が活性化されて認知症予防になります。

【発症原因⑤】加齢

原因は今現在、完全には解明されていないのですが、加齢=年をとることが大きく関係していることが分かっています。脳の神経細胞は例外なく誰でも加齢とともに減っていきますが、アルツハイマー型認知症の脳の神経細胞は、早い段階からなおかつ急速に減っていくのです。

一度なくなってしまった神経細胞が再生することはありません。そのため、アルツハマー型認知症になってしまうと完治させることが難しく、進行のスピードを抑えることしか今の技術ではできません。

【発症原因⑥】遺伝

そのほか、アルツハイマー型認知症全体に占める割合は少ないのですが、家族性認知症というものがあります。遺伝する認知症で、両親のどちらかが家族性アルツハイマー病であると、その子供は1/2の確率で発症すると言われています。

アルツハイマー型認知症の多くが70歳以降に発症するのに対し、40〜50歳と比較的若年で発症される方が多いです。

アルツハイマー型認知症の平均寿命

アルツハイマー型認知症になると、新しいことを覚えるのが困難になり、季節や時間、自分が居る場所、家族や友人、そして自分自身のことまで記憶が壊されていきます。当たり前に出来ていたことがだんだんと出来なくなり、身体の機能までも低下させます。

アルツハイマー型認知症の平均寿命は発症してからの平均寿命は7~8年とされていましたが、平均寿命の伸展とともに現在では15年ほどと言われています。

最期は寝たきりに近い状態になり、誤嚥性肺炎で亡くなられる方が多いです。

また2009年に行われた九州大学の久山町研究によると、発症してからの10年生存率は、

  • アルツハイマー型認知症 18.9%
  • 血管性認知症 13.2%
  • レビー小体型認知症 2.2%

という結果になっています。

アルツハイマー型認知症と物忘れの違い

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度忘れや物忘れの記憶とは?

アルツハイマー型認知症と単なる物忘れは仕組みが違っています。記憶は、記銘→保持→想起という3つの仕組みから成り立ちます。

  • 記銘は新しいことを覚えること
  • 保持は覚えたことを脳に保存すること
  • 想起は覚えていたことを思い出すこと

一般的に言われる度忘れや物忘れというのは、想起に問題があります。そのため、「昨日の夕飯はなんだっけ?」「あのドラマに出てた俳優の名前が思い出せない」など一部分が思い出せない(=想起に時間がかかっている)ということが起こります。

認知症はどの機能が障害される?

ただ、多くの場合は何かのきっかけがあれば思い出すことが可能です。これに対して、認知症の記憶障害というのは、記銘や保持の機能が障害されることにより起こります

そのため、覚えることが出来ず記憶に留まっていないので、思い出そうとしても思い出すことができません。認知症の人からすると、その出来事はなかったことになっている状態になります。

アルツハイマー型認知症の初期症状

アルツハイマー型認知症の初期症状としてよく言われているのは、

  • 同じことを何度も言ったり尋ねたりする
  • 置き忘れやしまい忘れが増える
  • 日付や年度が不確かになる
  • 火の不始末
  • 趣味や興味があったことに対して関心がなくなる
  • 意欲の低下

などになります。

病院への受診はどのタイミング?

「なんか変だな」と違和感を感じ、家族や身近な人が気づくことが多いようです。ご本人が「このところ物忘れが増えたな」と自覚症状を感じる場合もありますが、年のせいだとその頃に受診される方は少ないです。

参考 認知症の初期症状

家族や身近な人が異変を感じて受診を勧める頃には、認知症の進行が進み「ボケてなんかいない」「健康だから病院に行く必要はない」などと病識が乏しくなってしまっていることもあります。

また、ご家族が異変に気付いても「本当に認知症だったらどうしよう」「年だから当然のこと」「どんな病院に行ったらいいのだろう」とすぐ受診に結びつかないこともあります。

65歳未満で発症する若年性認知症では、「最近仕事でミスが増えた」「家事が出来なくなった」などの自分の異変に気付きやすく、自ら受診されることも多いようです。

参考 認知症の検査はどこの病院・何科に行けばいいの?

認知症簡易テストを試してみる

病院に行くのはちょっと・・という方や親がなかなか病院に行きたがらない場合は、自宅でできる認知症簡易テストがありますので、ぜひ試してみてください。

参考 認知症スクリーニング検査とは

アルツハイマー型認知症とうつ病の違い

アルツハイマー型認知症の初期や若年性認知症では、抑うつ傾向や思考力の低下など同じような症状を呈することからうつ病と誤って診断をされてしまうこともあります。

逆に、うつ病なのに認知症と診断されてしまうこともあります。そうなってしまうと、治療の方法が異なるため、症状を悪化させてしまう可能性も考えられます。

ただ、うつ病の人は健康な人に比べ認知症を発症する確率が高いと言われており、解明されてはいませんが両者は非常に密接な関係にあります。このことが医者の診断を難しくさせてしまいます。

アルツハイマー型認知症の方の脳では、アセチルコリンという神経伝達物質が減少していることが分かっています。

アセチルコリンは、思考や意識を活性化させるノルアドレナリンや、心身の安定や心の安らぎに関係するセロトニンなどの働きを調節し、意識や記憶、覚醒や睡眠リズムを調節してくれています。

抗認知症薬は、このアセチルコリンの減少に着目し、脳の中でアセチルコリンを分解する酵素の働きを抑えることで、脳内のアセチルコリンの濃度を高める作用を持っています(異なる作用の仕方の抗認知症薬もあります)。

一方、うつ病は脳内のセロトニンやノルアドレナリンの減少が原因で起こると言われています。このような共通点が誤診やうつ病からアルツハイマー型認知症への移行と関連していると考えられます。

参考 うつ病と認知症の違いは?症状や予防・治療法を比較

おわりに

認知症は発症するかなり前から脳の変化が始まっています。認知症は早期発見・早期治療が大切です。違和感を感じたら、できるだけ早い受診を心がけたいものです。また、生活習慣が認知症の発症に関わっています。規則正しい生活を意識し、脳の老化防止に努めていきましょう。

<参考文献>
・2021;80(1):233-244. doi: 10.3233/JAD-201100.
・J Neurol Neurosurg Psychiatry
. 2009 Apr;80(4):366-70. doi: 10.1136/jnnp.2008.155481. Epub 2008 Oct 31.

 

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