LPS(リポポリサッカライド)の効果・効能|癌や認知症の予防が期待

LPS(リポポリサッカライド)TOP
スポンサーリンク

LPS(リポポリサッカライド)とは

リポ多糖と呼ばれる免疫ビタミン

免疫細胞「マクロファージ」

リポポリサッカライド(Lipopolysaccharide)とは多糖と脂質の複合体のことで、日本語では糖脂質(またはリポ多糖)と呼ばれます。

このLPSはグラム陰性細菌という細菌の細胞壁を構成している成分で、人間の自然免疫力を強めてくれる作用を持ち「免疫ビタミン」とも称されます。

動物のからだが本来持っている病気やウィルスに対抗する自然免疫力の働きで、重要な役割をしているのが白血球の中心をなす免疫細胞「マクロファージ」なのですが、LPSにはこのマクロファージを活性化する働きがあります。

参考  マクロファージの有用性と安全性について

グラム陰性菌とは大腸菌や酢酸菌、パントエア菌などのことで、中でもパントエア菌は小麦や果物に共生しているので、私たちは日常の食事で自然に経口摂取しているといえますし、農村部などでは空気中にも存在しています。

LPSにはエンドトキシンという別名もあり、血液中に入ると強い炎症反応を起こすことがあるため内毒素とも呼ばれますが、自然摂取、経皮・経口摂取では害はなく、パントエア菌由来のLPSのサプリメントやクリームなども販売されています。

LPS(リポポリサッカライド)の効果・効能

科学的根拠(エビデンス)

体内に入った異物を貪食する免疫細胞「マクロファージ」は全身の各部に存在していますので、それを活性化するLPSは多くの病気の予防や改善の可能性を持っているとして、その効果に関するさまざまな研究が行われています。

LPS(リポポリサッカライド)には、どのような効果・効能があるのか。研究や臨床結果などによるLPS(リポポリサッカライド)の科学的根拠(エビデンス)を見てみましょう。

認知症への予防効果

脳内に特殊なたんぱく質=アミロイドβが溜まることで、脳の神経細胞が変性・死滅していくことがアルツハイマー認知症の原因とされています。

アミロイドβを異物として取り除く働きをするのが、脳の中枢神経系にあるマクロファージ(ミクログリア)なので、このミクログリアを活性化するLPSを摂取することが、認知症予防につながる可能性があります。

【日本】加賀大学などの研究(2017年)
食粒子(ラテックスビーズまたはHiLyte(商標)Fluor 488結合Aβ1-42)を用いて、C8-B4細胞の貪食分析を評価したところ、ラテックスビーズの食作用活性は、ビーズの濃度およびインキュベーション時間に依存し、LPSpは、100pg/mlの低さで、ビーズに対する食作用を有意に増加させ、Aβ1-42食作用の実験において、LPSpはAβ貪食活性を有意に増加させたことがわかりました。このことから。LPSp処理は、マウスミクログリアによるAβ1-42食作用を増強することが確認された。LPSpの使用は、アルツハイマー病の予防のための潜在的有望な候補であり得ることが報告されています。
出典:Anticancer Res. 2017 Jul;37(7):3917-3920.

糖尿病の予防効果

糖尿病は体内の糖代謝に異常が起こる病気です。細胞がブドウ糖をうまく取り込むことができないため血中に糖が溜まり、最後には終末糖化産物(AGEs)という物質になります。

このAGEsは合併症などを引き起こす、身体にとっては不要な物質なのですが、これを貪食するのがマクロファージです。LPSがマクロファージを活性化させることで、この貪食機能を高め、糖尿病の発症を遅らせることができると考えられます。

【アメリカ】トーリーパインズ分子生物学研究所などの研究(2017年)
非肥満糖尿病(NOD)マウスを用いて、1型糖尿病発生に対するLPSの保護効果の可能なメカニズムを調べたとのこと。複数回LPS投与処理をした非肥満糖尿病マウスから、非肥満/免疫不全糖尿病マウス(NOD / SCID)へ樹状細胞の移植をしたところ、提供されたマウスにおいて、糖尿病の進行に対する持続的な防御効果がみられ、非肥満糖尿病糖尿病マウスにおける糖尿病発症に対するLPSの防御効果は、複数のメカニズムが関与していることが報告されています。
出典:Toxicol Appl Pharmacol. 2015 Jun 15;285(3):149-58. doi: 10.1016/j.taap.2015.04.006. Epub 2015 Apr 17.

 

乾癬(かんせん)、アトピーの症状改善

都市部で生活する子どもと、自然環境が豊かな農村部などで生活する子どもを比べると、都市部の子どもに、よりアトピーなどアレルギーの発症が多くみられることから、衛生環境の向上で環境の中の細菌が減少したことがアレルギー増加の一因ではないか、という説があり、これは検証によって裏付けられています。

つまり、都会で流通する農薬や化学肥料を使用した野菜などにはLPSは少ないのに対し、農村部などでごく小さなころからLPSを自然に摂取できることが、免疫力を高めアレルギーになりにくい体質を作っていると考えられます。

このことから、アトピーなどのアレルギー疾患や、免疫機能の異常で発症すると考えられている乾癬の症状改善にLPSが有効とされています。

【スイス】社会保健医学研究所の研究(2017年)
ドイツ、オーストリア、スイスの農村に住んでいる6歳から13歳の小児から血液サンプルを採取し、アトピー性感作について末梢血白血球も採取し、これらの小児が使用した寝具中の内毒素のレベルを、臨床所見およびリポ多糖類およびブドウ球菌エンテロトキシンBで刺激した末梢血白血球のサイトカイン産生プロフィールと比較して調べたところ、子供のマットレスからの埃の試料中のエンドトキシンレベルは、枯草熱、アトピー性喘息、およびアトピー性感作の発生と反比例していた。非脂肪性の喘鳴は、エンドトキシンレベルと有意に関連しておらず、白血球によるサイトカイン産生は、寝具内のエンドトキシンレベルに反比例し、小児における免疫応答の顕著な下方制御を示し、被験者のエンドトキシンへの環境曝露は、自然環境に見られるユビキタスアレルゲンに対する耐性の発達において重要な役割があることが報告されています。
出典:N Engl J Med. 2002 Sep 19;347(12):869-77.

癌(がん)の予防効果

東京理大薬学部他の研究者が発表した「リポ多糖の経肺投与による局所的な抗腫瘍効果の発現」という講演によると、肺がんのマウスに対しLPSを肺に送達させ、肺胞マクロファージを活性化させることで、がん細胞に傷害を与え腫瘍の増殖を抑制する優れた治療効果が見られたそうです。

この研究者のうち東京理大の寺田教授のHPによると、寺田研究室ではがんを発症した肺に直接薬剤を届けることでの新しい治療法の確立を目指しており、肺がんに対して抗がん剤のシクロフォスファミド(CPA)とLPSを併用することで、より腫瘍の抑制効果が高まり、またこの方法だと薬剤が肺に滞留することから、全身への重い副作用を防ぐことができるとのこと。

他にも多くの研究者が、肺がん以外の他の部位のガン、血液のガンといわれる白血病についても、LPSの効果について研究を進めています。

【日本】東京理科大学 寺田教授の研究
LPSの存在下、マクロファージ(NR8383)が肺がん細胞(A549)の生存率に与える影響を評価した。マクロファージの非存在下では肺がん細胞はプレート上に密に接着していることが顕微鏡で確認できます(右上図①)。一方でマクロファージの存在下では肺がん細胞はほとんど接着されていません(右下図②)。このことからLPSの存在下で、肺胞Mfは肺がん細胞に傷害を与えていることがあることが報告されています。
肺がん細胞(A549)に対する肺胞Mf(NR8383)の傷害効果出典:https://sites.google.com/site/telabo/research/lungcancer

骨粗鬆症の予防効果

人間の骨は一定のサイクルで、骨吸収と骨形成を繰り返し、新しい骨を作り出すことで丈夫な骨を保てる仕組みになっています。しかし年齢を経てくると、このサイクルが上手くいかず骨が弱り密度が低下した骨粗鬆症になることがあります。

LPSの摂取により骨サイクルを活性化することで、骨粗鬆症の予防に役立ちます。

LPS(リポポリサッカライド)の摂取量

体重50㎏の人でおおむね500㎍

通常1日に必要なLPSの量は体重50㎏の人でおおむね500㎍と言われています。体重10㎏につき100㎍と考えられ、60㎏だと600㎍ということになります。

LPSの健康効果に期待して多めに摂取する場合では、1000~1500㎍まで摂取しても問題ないとされています。

しかし、体重や体質などでも条件が変わってきますので、一日に何度かに分けて摂取することや、長期の多量摂取を避けることなどに留意しながら、適正量を摂取しましょう。

LPS(リポポリサッカライド)の摂取方法

LPSを摂取するには食品から摂取する方法と、サプリメントなどから摂取する方法があります。

毎日の健康維持を目的に摂る場合は、LPSを含む食品を食事の中でうまく組み合わせ、他の栄養もバランスよく取り入れることが大事です。

その上で、病気予防などを目的にする場合には、サプリメントで必要量を補うと良いでしょう。

LPS(リポポリサッカライド)が多く含まれる食べ物

LPS(リポポリサッカライド)が多く含まれる食べ物

玄米・金芽米・発芽玄米

お米のLPSは、亜湖粉層という白米と米ぬかの間にある層に多く含まれているため、精米した白米ではその部分が取り除かれてしまいます。そのため、精米していない玄米のほうが、白米より多くのLPSを含んでいます。

また金芽米というのは、この亜湖粉層を残して精米されたお米で、食味は白米と変わらないもののLPSのほかビタミン・ミネラルも多く含んでいます。

根菜

LPSは野菜や果物にも含まれ、中でも根菜、特にレンコンの皮や節に多いとされています。
皮ごと料理した方が多くのLPSを摂取できるので、皮も安心して食べられる無農薬や減農薬栽培のものを選んで調理しましょう。

そば

そばもLPSを多く含む食材で、特に「十割そば」といってつなぎの小麦粉を入れず、そば粉のみで打ったそばがおすすめです。そばは茹でるときにLPSが溶け出してしまうので、そば湯も飲むと効果的に摂取することができます。

海藻

海苔、めかぶ、もずくなどの海藻からもLPSを摂取できます。

LPSは農薬や化学肥料を使った作物では、損なわれてしまうのですが、海の野菜と言われる海藻ではそうした心配がありません。生のものか天日干ししたものに多く含まれています。

ヨーグルト

通常、乳製品にLPSは含まれないのですが、「カスピ海ヨーグルト」にはLPSが含まれています。

これは、カスピ海ヨーグルトがクレモリス酸乳酸菌と酢酸菌のヨーグルトであることが理由で、LPSはこの酢酸菌に含まれているのです。

ヨーグルトとして市販されているもののほか、種菌を使って手作りできるセットなども販売されています。 

食品に含まれるLPSの量

野菜粉末、健康食品、漢方薬の3種別にLPS量を調べてみました。

食品LPS含有量
(μg/g)
1日のLPS
最大摂取量
(μg/日)
野菜粉末あした葉13.7882.72
ゴーヤチップ0.181.08
桑の葉1.126.43
大麦若葉0.53
ケール0.241
ほうれん草1.3446
健康食品クマ笹若葉0.220.37
クロレラ0.160.88
ノコギリヤシ0.370.34
キノコ菌糸体抽出物0.81.08
ワカメ21.231.8
小麦フスマ8.8132
小麦胚芽7.5180
シイタケ末2
発芽大麦ファイバー2.9588.5
漢方薬漢防巳600
人参50
紫胡40
甘草30
葛根30

出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcam/4/2/4_2_79/_pdf

この表から判る通り、食品から毎日必要なLPS量を摂取するのは難しく、サプリメントからの摂取が好ましいと言えるでしょう。

LPS(リポポリサッカライド)の副作用と注意点

もともと日本人は昔から自然に空気中や野菜・果物からパントエア菌由来のLPSを摂取していたので、食品から摂取するものについては、副作用や摂りすぎを心配することはないと思われます。

LPSのサプリメントについても、重篤な副作用の発生は今のところ見られないようです。

しかし、他のサプリや薬についてもいえるように、体質や体調によっては摂取後に身体の不調などがみられる場合もありますので、使用の際には体調の変化にも注意し、最低摂取量から試してみるようにしましょう。

おわりに

LPS(リポポリサッカライド)は私たち人間の自然免疫力を高めてくれる重要な免疫成分です。認知症、糖尿病、骨粗鬆症、乾癬、アトピー、癌などを予防したい方の希望の栄養素であることは間違いないです。

▼当サイトが厳選したおすすめ認知症対策サプリメント!
必見!「うっかり」することが増えてお悩みの方

物や知人の名前が出てこない
何度も同じ話をする
忘れ物やしまい忘れがある
家族からの指摘が増えてきた
外へ出るのがおっくうになった
ぼんやりすることが多い

認知症の予防
スポンサーリンク
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
この記事が気に入っていただけましたら、シェアをお願いします
介護の123
タイトルとURLをコピーしました