介護の常用型派遣とは?給料・雇用期間・メリット・デメリットを解説

介護福祉士やヘルパーは、社会的にニーズの高い人材です。資格や業界未経験でも、仕事をしながらステップアップして無理なくキャリアを積むことができます。高齢化時代のため、介護士などを必要としている環境も少なくありません。

正社員としてひとつの事業所だけで働くのもありですが、介護は専門技術であり、さまざまな環境でその技術を活かすことを考えるのもひとつです。たとえば、派遣介護という働き方もあります。ここでは、労使双方にメリットのある介護の常用型派遣についてみていきましょう。

介護の常用型派遣とは

常に派遣元と労働者の間に雇用契約がある

常用型派遣は、派遣先の企業との契約がまだ無く、次の仕事が紹介されるまでの待機期間でも、常に派遣元と労働者の間に雇用契約があり、派遣元からの給与が支給される形態の働き方です。

専門的なスキルのある人が雇用されるケースが多く、勤務する場所は派遣先ですが、派遣会社に正社員または契約社員として常時雇用されている立場となり、仕事に関する研修やサポートも受けることができます。

以前は、この常用型のみで労働者を派遣する事業者は、「特定労働者派遣事業」として、届出制での開業となっていましたが、平成27年9月30日以降は、もともと許可制であった「一般労働者派遣事業」と、この「特定労働者派遣事業」の区別は無くなり、すべての労働者派遣事業が許可制となりました。

常用型派遣の図

無期雇用派遣

平成25年の労働契約法の改正に伴って始まった仕組み「無期雇用派遣」も常用型派遣に含まれています。

平成25年4月以降に開始された契約について、通算5年以上同じ雇用先での労働契約が繰り返し更新されてきた場合に、労働者側から申し入れることにより期限が無い雇用契約に転換できるというもので、使用者側である派遣元はこの申し出を拒否することはできません

当初の雇用契約から無期限の契約に転換して無期雇用派遣となった場合、雇用期間に限りがない、という点では正社員と同じですが、条件や待遇に置いては違う点もあり、正社員とは異なります

常用型派遣の賃金・給与

介護の常用型派遣の賃金・給与

給与が派遣元から支払われる点は登録制派遣と同じですが、違いは月給での支払いとなることで、交通費など各種手当の支給もあり賞与が出る場合もあります。

時間給の登録型派遣が、休業するとそれだけ賃金が減るのに対し、常用型派遣では比較的安定した収入が得られるのが特徴です。

常用型派遣の勤務・待遇

介護の常用型派遣の勤務・待遇

派遣先が決まっている時はその企業で働き、待機期間では派遣会社での就業になります。

勤務時間や就業先の自由度が高い登録型派遣と違い、常用型では派遣先は会社が決めるケースがほとんどで、勤務はフルタイム、残業や転勤の可能性もあります。

常用型派遣の雇用期間

介護の常用型派遣の雇用期間

雇用契約を結んでいる派遣会社とは、雇用期間の期限はありません。また派遣先についても登録型派遣のような「3年ルール」がないので、同じ派遣先で長期間勤務することも可能です。

しかし、派遣先では正社員ではなくあくまで派遣なので、終身雇用されるわけではなく、契約が終了になれば他の派遣先に勤務することになります。

「登録型派遣」と「紹介予定派遣」との違い

派遣のスタイルはいくつかあり、主なものとしては「紹介予定派遣」「登録型派遣」「常用型派遣」の3つが挙げられます。

ここでは、「登録型派遣」「紹介予定派遣」との派遣スタイルの違いをみてみましょう。

登録型派遣

労働者は人材派遣会社と雇用契約を交わし登録スタッフとなって、派遣元と契約を結んでいるクライアント(派遣先企業)の仕事を紹介してもらい、決められた契約期間の間、その企業に職員として勤務します。

紹介予定派遣

紹介予定派遣とは、派遣先に一定期間雇用された後に直接雇用されることを予定して派遣される働き方になります。この形態で人材派遣を受ける企業は、一般の派遣ではなく紹介予定派遣であることを契約時に確認することが必要です。

介護の常用型派遣のメリット

介護の常用型派遣のメリットa

常に人手不足が叫ばれている介護業界では、介護スタッフの派遣市場は盛り上がっています。働く側も雇う側にもメリットがあるのが常用型派遣です。いくつか代表的な例をみていきましょう。

正規職員よりも給与が高くなるケースも

介護業界は、1970年代から2018年まででおよそ30~40倍も膨らんでしまった社会保障費の大きな部分を占めています。そのため、業界全体の流れから1人の正規職員が継続的に勤めても、十分な昇給が見込めないというのが通例です。

しかし、派遣の場合は時給単価が正規職員に比べると高いケースもあります。介護サービスの単価が高い土地であれば、時給1100~1300円、夜勤などもあれば1600円程度まで高く設定されていることもあります。

参考 【厚生労働省】社会保障給付費の推移

自分から仕事を探す必要が無い

介護の常用型派遣において、仕事を探す必要がないというのは大きなメリットといえます。自分で仕事を探す場合、まず自分自身をアピールするために書類や面接などの入念な準備が必要です。

それに加えて、自分の適性にあった職場を自分でゼロから探していくというのは、かなりの負担がかかります。仕事先といっても、事業所の数は山ほどあるため、選ぶという作業には時間的にもコストがかかるのです。

常用型派遣の場合、派遣会社が自分の適性と事業所の事情をマッチングしてくれます。そのため、派遣先が明らかに自分の適性とは違った環境になるということは少ないでしょう。自分で仕事先を探すリスクを、派遣会社が担保してくれているのが常用型派遣のメリットといえます。

さまざまな環境で経験を積むことができる

正社員やパートの場合、雇われている施設や事業所のみでしかキャリアを積むことができません。会社によっては、副業が認められていないケースもあり、働き方の自由度が低いこともあるでしょう。

その点、常用型派遣であれば、さまざまな事業所での勤務を経験することができます。介護とはいえ、勤務環境によって求められる知識や技術は変わるものです。

介護業界でより必要とされる人材になるためには、どのような環境でも柔軟に対応できることが欠かせません。そのような観点から、常用型派遣のような働き方でさまざまな事業所を経験できるのは強みといえます。

派遣先が見つからなくても収入が保証されている

登録型派遣の場合、派遣先が見つからないと収入になりません。仕事が見つかればその分支給が増える歩合制では、仕事がない際のリスクも自分で背負う必要があります。

一方、常用型派遣であれば、派遣会社の社員として活動しているため、派遣先が見つからなくても一定の収入が保証されています。ある程度は収入は減るのですが、安定という側面では常用型派遣は登録型派遣より優れているといえるでしょう。

会社員と同じ待遇

介護の常用型派遣であれば、会社員と同じように社会保険や福利厚生などを受けることができます。ボーナスなどは会社によりますが、基本的な待遇は会社員とさして変わらない程度です。

登録型派遣であれば、勤務数が少ないケースではこのような保障をしてもらえないことは少なくありません。健康保険や厚生年金保険などの保険料は高いため、これらを会社と折半してもらえるのは恵まれているといえるでしょう。

正社員に登用してもらえることも

これは派遣先によって違いはありますが、常用型派遣の介護スタッフとして勤務している中で、会社員として登用されるケースもありえます。事業所にとって、ゼロから新しいスタッフを雇い入れるのはリスクがつきものです。

正社員を雇うとなると、その人の人生をほぼ一生面倒見なければなりません。労働基準法から、ひとたび雇ってしまえば簡単に解雇することもできなくなります。

派遣であれば実際の仕事ぶりをみて人となりを判断できるため、派遣をリクルートの手法としてひそかに利用している事業所は少なくありません。ただし、派遣会社の社員として活動している以上、そのような動きが契約上問題ないのかという点は、派遣会社との契約時に確認しておくほうが賢明でしょう。

介護の常用型派遣のデメリット

介護の常用型派遣のデメリットa

安定収入やフレキシブルな環境がメリットの常用型派遣介護ですが、知っておくべきデメリットもいくつかあります。それらを把握することで、より自分の納得がいく選択ができるようになるでしょう。

一定のスキルが求められる

介護の派遣スタッフに求められるのは、安定した技術と知識です。介護は直接人を相手にしている仕事であり、常にリスクと隣り合わせで働くことになります。

現場に出ると、スタッフみな平等に介護業務に携わることになるため、どの派遣先に行っても通用する一定のスキルが必要になります。

事業所側からすると、派遣スタッフを1から教育していくという考えはほとんどないでしょう。派遣社員には、既に即戦力としての機能を持ち合わせていることを期待しています。

そのような理由から、常用型派遣で仕事を継続的にもらうことは、スキルのない初心者には難しいかもしれません。

組織の一員としてのキャリアは積みにくい

会社員であれば、事業所内でキャリアを長く積んでいけば、フロアマネージャーや管理職などと役職が上がる可能性があります。役員にもなれば、収入も上がるでしょう。

しかし、派遣の場合は同じ事業所で長く働いても、要職に就くことは難しいかもしれません。単価は高いですが、ひとつの組織をマネジメントするような立場にはなれないというのが派遣という働き方の実情です。

新しい環境に適応できる柔軟さが必要

常用型派遣とはいえ、さまざまな派遣先でパフォーマンスを発揮しなければならない状況は登録型派遣と変わりません。ひとつの事業所で慣れたころに契約が終わり、また別の事業所に派遣されるというケースもあるでしょう。

新しい環境に派遣されるたびに、人間関係や事業所特有の周辺業務に慣れる必要があります。自分だけならもちろん、介護の場合は利用者にも負担をかけることもあるでしょう。

特に、高齢者にとって介護スタッフが変わるなどの環境の変化は負担がかかります。介護の常用型派遣を続けるのであれば、利用者にも抵抗感なく親しまれる人材を目指す必要があります。

おわりに

恒常的に人手不足が指摘されている介護業界では、人材確保のためにさまざまな角度から労働力を確保しようとしています。2025年の超高齢化社会に向けて、その需要はますます高くなるでしょう。

そのような状況を活かして、常用型派遣など柔軟な働き方を選ぶのもひとつの方法です。メリット・デメリットを自分なりに整理し、納得のいくワークスタイルを実現しましょう。

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